フルモデルチェンジ版・トヨタ新型プリウスに純正オプションの触媒コンバーターシールドが登場!日本だけでなく海外でもプリウス本体 or 触媒コンバーターの盗難が多いようだ

トヨタは今後、ディーラーオプションでも盗難対策グッズを販売する可能性も高い?

日本市場では2023年1月10日に発表・発売予定となっているトヨタのフルモデルチェンジ版・新型プリウス(Toyota New Prius)。

アメリカ市場では、既に排気量2.0L 直列4気筒ダイナミックフォースエンジン+新世代ハイブリッドのグレード別価格帯が判明しており、後日2.0L PHEVモデルの価格帯が判明する予定となっています。

そんなアメリカ市場向け新型プリウスを対象に、近年話題となっている触媒コンバーターの盗難を避けるため、専用シールドをディーラーオプションとして販売していることが明らかとなりました。


ところで触媒コンバーターって何?

近年大きな話題となっている触媒コンバーターの盗難被害。

新型や現行よりも、旧世代プリウスを対象に盗難が相次いでいるとのことですが、そもそも触媒コンバーターが何なのか?が気になるところ。

2022年10月以降、トヨタの旧世代プリウスを対象にマフラーの盗難が相次いでいますが、このマフラーに装着されているのが触媒コンバーターと呼ばれるもので、エンジンから排出される排気ガス内に含まれる窒素酸化物(NOx)や一酸化炭素(CO)といった有害物質をクリーンにすることが目的で装着されています。

内部の希少金属(レアメタル)が近年高騰している模様

そのため、内部にはプラチナやパラジウム、ロジウムといった希少金属(レアメタル)が使用されていて、その中のパラジウムに関しては、ほとんどがロシアからの供給となるため、2022年12月時点では供給が滞っていることから価格が高騰しているとのこと(更に希少性が高まっている模様)。

これにより「金」よりも価値があるともいわれていますが、旧世代プリウスに使用される触媒コンバーターに含まれるレアメタルは、新世代モデルよりも多く含まれているとも云われていて、またアイドリングストップ機能がある車などはその劣化も少ないことから、旧世代のハイブリッドモデルが狙われやすいそうです。

触媒コンバーターの盗難被害は、アメリカだけでなく日本でも発生している

ちなみにアメリカだと、オレゴン州を拠点にワシントンやネバダ、カリフォルニア、テキサス、ニューヨークなど複数の州で、プリウス含む旧世代車両から、マフラー含む触媒コンバーターの盗難が相次ぎ、その数は約44,000個にも上るといわれています。

もちろん、これはアメリカだけでなく日本でも発生していて、直近だと千葉県でこのような盗難被害が発生しており、2021年の1年間では12件、2022年では11月末までに133件、しかも2022年10月~11月までで111件もの盗難被害が発生しているとのことで、今後触媒コンバーターの盗難は更に加速するのではないかと予想されています。

アメリカで販売されている触媒コンバーターシールドとは?

こういった盗難被害を避けるべく、北米トヨタとMillerCATとの共同開発により、新型プリウス含むトヨタ/レクサスのラインナップ車両を対象に触媒コンバーターシールドを販売することが明らかとなりました。

この触媒コンバーターシールドは、5052グレードのアルミニウムと304ステンレス鋼で作られていて、ドリルを必要とせずに取り付けることが可能となっています。

また、窃盗団が貴重な触媒コンバーターを盗もうとするのを思いとどまらせるための改ざん防止ネジキットも含まれているのもポイント。

上の画像はあくまでも新型プリウスに装着可能な触媒コンバーターシールドになりますが、その価格帯は140ドル(日本円に換算して約1.9万円)で、新車納車されたあとでも、いつでもトヨタ/レクサスディーラーにて取付けが可能とのこと。

ちなみにこのディーラーオプション、あくまでも販売元はアメリカになるため、現時点で日本での市販化の可能性があるのかは不明ですが、これ以上の盗難被害を無くすためにも、是非とも導入してほしいところ。

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