ガソリンスタンドにて給油後のスバルWRXに乗り込むオーナー→10代の窃盗集団が襲撃→WRXを盗もうとするも6速MTで操作方法わからず→諦めて逃走するもすぐに逮捕

2023-04-03

犯人はマニュアル(MT)車を運転できなかった

「一体なぜ?」と思われるかもしれませんが、実はこのクルマ、AT車両ではなくMT(マニュアルトランスミッション)車両で、カージャック犯はMT車両を運転したことが無いため、エンジンの始動方法もわからず、結果的に盗難失敗・未遂に終わったわけですね。

もちろん、今回の盗難未遂の一連の流れはガソリンスタンドの防犯カメラにしっかりと映っていて、犯人の顔も残っていたため、その後オーナーは被害届をモンゴメリー郡警察に提出し、無事2人組の犯人(ロックビルに住む16歳の男とと、ワシントンD.Cに住む17歳の男)は逮捕されたとのこと。

犯人は未成年ではあるものの、海外カーメディアCARSCOOPSの報道によると成人として「カージャック1件と共謀カージャック1件」で起訴され、保釈なしで拘留されたままとなっているそうです。

【Teens Foiled In Subaru WRX Carjacking Attempt Because They Couldn’t Drive Manual】


マニュアル(MT)で盗難被害を回避した例は過去にも

ちなみに今回のような盗難未遂に終わった例は珍しくなく、過去にアメリカ・テネシー州ナッシュビルのスティックシフトにて、酒に酔った15歳と17歳の男が、近くにあった車を盗もうとしたところ、全く動かすことができず盗難失敗 → そのまま警察に逮捕されるという事件が発生しました。

事件の詳細としては、車の運転席に座っていた女性を見つけた10代男二人が、女性を無理やり車から放り出し、すぐさま車で逃げようとするもエンジンが掛からなかったり、何とかエンジン始動 → 発進しようと試みるもエンストになってエンジンが停止してしまうといったハプニングが発生。

後々警察の聴取を受けた際、どうやら犯人2人は「マニュアルトランスミッション(MT)の存在を知らなかった」そうで、「アクセルとブレーキ以外に”もう一つブレーキペダル”があった。あのペダルはいつ使うんだ?」と警察に質問していたそうです。

MT車が盗難対策の1つになっているのは「なるほど…」と思う反面、一部の若者たちがMT車の存在を全く知らないこと、徐々にMT車が淘汰されているのが寂しく思いますが、如何なる理由があろうとも盗難は許されるものではありません。

とはいえ、日本国内ではネオクラシックカーと呼ばれる平成初期の国産スポーツカーが盗難の対象になっているのも事実で、特に日産スカイラインGT-R(Nissan SKYLINE GT-R)やトヨタ80スープラ(Toyota 80 Supra)といった高額値で取引される車両はMTが多いですし、それらを盗む犯人もMTを操作できる人がほとんどだと考えられますから、結局は専用ガレージに保管するなどの対策が必要なのかもしれません。

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Reference:CARSCOOPS