川底に約15年間沈んでいたアキュラ(ホンダ)初代NSXに続報!何と火災で廃車予定だった「別のNSX」を手に入れ、2台を合体させる壮大なレストアプロジェクトになりそうだ
あの約15年間も川底に眠っていた初代NSXの壮大な修復・レストアプロジェクトが本格的に動き出す
以前、アメリカ・ノースカロライナ州ヤドキン川にて、約15年間もアキュラ(ホンダ)初代NSX(Acura NSX)が川底に沈められ、しかもその車両が盗難車両であったこと、所有者が不明であることからサルベージオークションにて出品 → 8,500ドル(日本円に換算して約114万円)にて落札されたことが大きな話題となりました。
川底に沈められていた初代NSXは、落札者によって修復・レストアされる予定となっていますが、今回このプロジェクトについて続報並びに新たな動きがあったようです。
それが何と、カーイベントにて火災で後ろ半分を損傷してしまった初代NSXを活用し、川底から引き揚げたNSXと合体するという壮大なプロジェクトとなっています。
一体どのような経緯で火災が発生し、どのようにして修復が進められるのかチェックしていきましょう。
どうやらカーイベントにて、エンジンが燃えてしまった初代NSXをカーショップが引き取ったようだ
こちらが今回、火災の影響で廃車予定となっていた初代NSXのエクステリア(川底に沈められていたNSXとは別の個体)。
フロントではなくリヤセクションのほぼ全てが火災で損傷していることから、おそらくエンジン部分からの発火である恐れが高そう。
この画像を公開したのは、今回の壮大なプロジェクトをサポートするアメリカのカーショップHelix Auto Worksで、どうやら本国のカーイベントであるH days supring 2023にて出展されていた初代NSXが突如として燃えてしまったとのこと。
Helix Auto Works代表であるNico氏は、火災によって廃車予定となっていた初代NSXを引き取るため、テネシー州へと積車にて向かい、修復プロジェクトに活用できるいくつかのポイント、そして活用できないポイントを発見したとのこと。
エンジンやリヤサスペンション、そして後ろ半分はほぼ活用できない
まず活用できないポイントとしては、リアサスペンション全体が火災で損傷してしまい、エンジン周辺のほとんどの部品も使い物にならないということ。
更に炎の熱により、フレームなどに組み込まれている一部のアルミが溶けてしまっているということ。
NSXには、量産車として初となるアルミパーツがふんだんに使用されているため、コストがかかることはもちろんのこと、錆にも強いということで、水没で約15年間沈められていてもボディパネルには錆が確認できなかったことは大きなメリットの一つでしたが、今回のように火災となると話は別。
安全性も考慮して全く使い物にならないところは廃除する必要がありますが、その一方で「これは使える!」というものもあったそうです。
前半分と内装はほぼ流用できそうだ
その活用できる部分が主にフロントのパーツで、今回火災の影響を受けたリヤセクションが主で、フロントのダメージは比較的小さいとのことから、元々水没の車体で大きく損傷していたAピラーの代替え部品を手に入れられたことは大きな発見だったと云います。
この他にも、まだまだ流用できそうなインテリアやドア、フロントフェンダー、ライト関係、ステアリングホイール、メーター類なども同様。
フロントフードやガラス関係も活用できるとのことで、Helix Auto Worksとしても思いもよらぬ形で掘り出し物を見つけられたことに喜んでいますが、果たしこれらのパーツをどのように合体させていくのかが気になるところ。