マツダNDロードスター/MAZDA2/MAZDA6等の型式指定申請における不正行為の詳細→「トヨタ同様にエアバッグのタイマー着火」現行車種は出荷停止に
マツダの主力モデルともいえるMAZDA2とNDロードスターRFの出荷停止は大きな痛手になりそう
2024年6月3日、国土交通省の公式プレスリリースより、トヨタ/マツダ/ホンダ/スズキ/ヤマハ発動機の5社に、型式指定における不正行為が発覚。
今回はマツダの不正行為の詳細についてピックアップしていきたいと思いますが、マツダにて対象となったのは、アテンザ/アクセラ/MAZDA6の過去車が3車種、そしてNDロードスターRF/MAZDA2の現行車2車種となります。
ちなみに、現在販売しているNDロードスターRF/MAZDA2のガソリンモデルに関しては、2024年5月30日より出荷停止されています。
不正の概要は大きく2種類
まず、おさらいも兼ねてになりますが、マツダが不正行為に手を染めた内容は以下の2項目。
◇現行生産車2車種(ロードスターRF/MAZDA2)について、出力試験におけるエンジン制御ソフトの書換え
◇過去生産車3車種(アテンザ/アクセラ/MAZDA6)について、衝突試験における試験車両の不正加工
以上の項目について、具体的にどういった不正を行ったのか見ていきましょう。
現行生産車2車種における、出力試験におけるエンジン制御ソフトの書換え
まずは、現行2車種を対象とするNDロードスターRFと、MAZDA2(1.5Lガソリン)の不正行為について。
これら2車種の不正内容については、ガソリンエンジンの原動機車載出力に対する認証試験において、量産車両と同一状態のエンジン制御ソフトにより出力試験を行うべきところ、点火時期補正機能の一部を停止させた制御ソフトによる試験実績があったと報告しています。
参考までに、今回対象となった車種の生産時期や生産実機などは以下の通り。
◇ロードスターRF(商品改良モデル)
生産時期:2018年6月~
生産実績:10,930台
販売時期:2018年7月~
販売実績:10,760台◇MAZDA2(1.5Lガソリンエンジン搭載、商品改良モデル)
生産時期:2021年6月~
生産実績:42,240台
販売時期:2021年6月~
販売実績:41,361台
マツダ「型式認証の過程における問題であり、車の安全性に問題はない」
なお、今回の試験についてマツダは、安全性に関連するものではないとのことで、当該車両は引き続き安全に使用することができると説明。
今後速やかに量産車と同じ状態で再試験を行い、改めて型式指定について当局の審査を受ける準備を進めていくとのことですが、現行モデルに関しては2024年5月30日より出荷停止を余儀なくされているため、今か今かと待ち続けているユーザー向けの納車は先延ばしになる恐れがありそうです。