フェラーリ初のピュアEVスーパーカーの価格は約8,500万円になるようだ!812コンペティツィオーネAよりも高額で、2025年後半にデビュー予定

(続き)フェラーリ初のピュアEVの総額って一体いくらになるの?

あと、ここで重要なのは、(先程もお伝えしたように)フェラーリ初のピュアEVスーパーカーの価格が50万ユーロになるとお伝えしましたが、これはあくまでも車両本体価格であり、メーカーオプションやディーラーオプション、更には諸費用などの金額が一切追加されていないということ。

ロイター通信によると、通常、最新フェラーリの価格に15%〜20%のオプション費用が追加されるとのことで、先ほどの価格帯で考えると575,000ユーロ~600,000ユーロ(日本円に換算して約9,760万円~約1億円)になるため、ここにテーラーメイドや特別オプションなどを加味した場合は、新車価格のラ・フェラーリが購入できるレベル。

フェラーリは「フェラーリに選ばれた顧客だけ買える時代に」

一体フェラーリはどこまで価値を高めていくのか。

新車でも購入できる層が大幅に限られることを考えると、改めてフェラーリは「フェラーリが顧客を選び、フェラーリより選ばれた顧客が車を買う」という時代変化を更に強めていくのではないかと思えたり。

なお、今回のピュアEVモデルの名称は未だ決まっていませんが、2024年6月21日(金)に開設予定と報じられている、フェラーリの新工場にて製造されることが決まっているそうで、フェラーリのEVについて詳細を伝えた同じ情報筋によると、新工場は今後3~4か月以内に完全に稼働する予定だそうです。


フェラーリは年間約2万台の生産を目指す?

新しい組立ラインにより、フェラーリはガソリン、ハイブリッド、EVのパワートレインを搭載したモデルを製造できるようになり、生産台数は2023年の年間13,663台から最大30%ほどまで増加し、約2万台に迫る勢いまで来ているそうです。

生産量の増加は収益を押し上げる一方で、フェラーリの独占性を更に脅かす可能性もあるわけですが、こうした独占性を維持するためには、同社が各モデルの生産量を制限し、総生産量を20,000台以下に抑える必要も。

しかし、生産量を増やすことで長い待機リスト(納車待ち)を緩和し、特に新興市場で高まる需要を満たすことができることもメリットとして挙げられるため、ある意味で今後のフェラーリの大きな課題になるかもしれませんね。

そして、先ほどロイターが報じた「2台目のピュアEVモデル」について。

フェラーリ2台目のEVのデビューは、まだ遠い未来の話になるものの、このすき間を埋めるために、これからプロサングエや12チリンドリ、中東向けの超限定モデル、ラ・フェラーリの後継機種となるF250、そしてフェラーリ初のピュアEVで生産枠が数年先まで埋まることは確実。

フェラーリのピュアEVモデルの競合相手としては、ランボルギーニが2028年に発売予定と語るランザドールクロスオーバーの量産版で、一方でマクラーレンは、それまでにパワフルで軽量なEVの技術は準備できないと主張しているため、しばらくはフェラーリの独壇場になるかもしれません。

1ページ目:ピュアEVの勢いが衰退しているなか、フェラーリがここまで強気の価格設定にする理由とは?

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