トヨタ・ヴォクシー/ホンダ・ステップワゴン/日産の新型セレナ(C28)を同時所有したオーナーの本音「どれが一番使い勝手が良かった?」
ミドルサイズミニバン御三家を全て購入・所有したオーナーが、最も使い勝手の良いミニバンを決めていこうと思う
日本を代表するミドルサイズミニバンといえば、トヨタ新型ノア(Toyota New Noah)/ヴォクシー(New Voxy)とホンダ・ステップワゴン(Honda New STEPWGN)、そして日産の新型セレナ e-POWER(Nissan New Serena, C28)。
今回、これら3車種を同時に購入・所有して実際に普段使いしてみたオーナーが、3車種の中で最も使い勝手が良いのはどれか?を評価していきたいと思います。
ちなみに、私が所有していた(している)モデルは以下の通りとなります。
➀トヨタ・ヴォクシー・ハイブリッドZ・3列7人乗り[2WD]
②ホンダ・ステップワゴン e:HEV SPADA PREMIUM LINE・3列7人乗り[2WD]
③日産セレナ e-POWER LUXION・3列7人乗り[2WD]
基本的に3車種ともハイブリッドモデルの最上位グレードで、燃費性能や静粛性はもちろん、価格帯に見合った仕上がりになっているのか?なども含めて、できる限り装備内容も合わせるようにしています(フルオプション)。
トヨタ現行ヴォクシーの使い勝手を評価
まずは、一番最初に納車されたトヨタ現行ヴォクシー・ハイブリッドZ・3列7人乗り[2WD]から見ていきましょう。
燃費性能やドライビングフィール、積載性、シートレイアウト、小回りなどのサイズ感を5段階評価していくと以下の通り。
サイズ感(取りまわし含む):★★★★★
シートレイアウト:★★★★☆
ドライブフィール:★★★☆☆
燃費性能:★★★★★
積載性:★★★★☆
装備面:★★★★★
価格面:★★★★☆
総合評価(平均点):4.3点/5点満点
こうして見ると、ヴォクシーの総合的な評価は5点満点中4.3点と高評価。
特にサイズ感においては、全長4,695mm×全幅1,730mm×全高1,895mmとミドルサイズミニバン御三家の中では全長が最も短く、全幅も2番目にコンパクトなため、小回りも利いて駐車に困ることは特にありませんでした。
コンパクトなサイズ感と安全装備のおかげで、ミニバンに対するネガティブなイメージが解消された
最初は「ミニバン=全長が長い」ため、駐車が大変なのでは?と思ったりもしましたが、思いのほかハンドルを切ることができたり、「全長が長くて困った」といったこともなく、仮に後方の壁や車との距離が近すぎた場合は、クリアランスソナーのお陰で距離感を掴めることができますし、パノラミックビューモニター(PVM)で上空からの距離感も掴めるのも大きなポイント。
価格帯に関しても、メーカーオプションフル装備で、ディーラーオプションだと14インチ有機EL後席モニターを搭載したため、総額にすると500万円は超えましたが、最終的な売却価格も考慮してのリセールもとても良かったですし、何よりもミニバンとしてのトータル満足度は、ミドルサイズミニバン御三家の中で最も高かったと考えています。
ホンダ現行ステップワゴンの使い勝手を評価
続いて、2番目に納車されたホンダ現行ステップワゴン e:HEV SPADA PREMIUM LINE・3列7人乗り[2WD]を見ていきましょう。
燃費性能やドライビングフィール、積載性、シートレイアウト、小回りなどのサイズ感を5段階評価していくと以下の通り。
サイズ感(取りまわし含む):★★★☆☆
シートレイアウト:★★★★★
ドライブフィール:★★★★☆
燃費性能:★★★☆☆
積載性:★★★★☆
装備面:★★★☆☆
価格面:★★★★☆
総合評価(平均点):3.7点/5点満点
こうして見ると、ステップワゴンの総合的な評価は5点満点中3.7点と4点を切ってしまいましたね。
ステップワゴンは後席の広さと走りの楽しさを重視したミニバン
ステップワゴンで一番評価できるポイントは、シートレイアウトの高さと広々とした室内空間、そして運転の楽しさだと思います。
ボディサイズに関しては、全長4,830mm×全幅1,750mm×全高1,845mmとミドルサイズミニバン御三家の中で最もロングで全幅も大きいため、いわゆる送迎車としてのサイズ感としては適しているものの、狭い道や駐車場などでの使い勝手や取り回しにおいては一番使いづらいのが正直なところ。
※あくまでも3台同時所有したなかでの比較であり、ステップワゴン単体で見たら十分取りまわしは良い
ステップワゴンの場合、他のミドルサイズミニバンに比べるとロングドライビングを快適に過ごすことができるのはもちろんなのですが、車高が低い分ドライビングを「楽しむ」こともできる仕様なので、この点はホンダのアイデンティティが上手く盛り込まれている印象を受けました。
特にワインディングでのハンドリングやコーナリング性能はミニバン御三家で最も高いですし(減速セレクターでの操作感も良い)、最もアンダーが出づらいのも特徴。
一方で、予防安全装備Honda SENSINGのドライビングサポート精度は、ミニバン御三家で最も課題が多く、前車との追従性と減速の不自然さに違和感がありますし、装備面でもステアリングヒーターが備わっていないなど、ファミリーカーとしての満足度としてはちょっと低めかもしれません。