レクサス新型IS500 F SPORT Performance納車後雑感!V8 NAでドロドロサウンドは過激ながらも走りと乗り味は快適というギャップ。ホンダ新型シビックタイプR(FL5)とも並べてみた

大排気量エンジンを搭載していても、走りや乗り心地に雑味が感じられず上手く仕上げられている

2023年4月に私に納車されたレクサス新型IS500 F SPORT Performance[FR]標準グレード。

時代に反した大排気量5.0L V型8気筒自然吸気エンジンを搭載し、洗練されたデザインに圧倒され、納車後はあまりにも興奮していたためにとにかく語彙力消失でしたが、ようやく冷静になれたので簡単な納車後雑感をまとめていきたいと思います。

実際にIS500 F SPORT Performanceに乗ってみて、「走りやの心地はどうなのか?」「なぜこの車がIS Fを名乗ることなく、F SPORT Performanceに留めたのか?」をメインに見ていくのと、併せて今回はホンダ新型シビックタイプR(Honda New Civic Type R, FL5)と並べての違い?も見ていきましょう。


過激なエンジンサウンドと乗り味に大きなギャップ有り!いうなればIS500は和製アストンマーティン

まずは、新型IS500 F SPORT Performanceの走りや乗り心地についてインプレッションしていきましょう。

上述にもある通り、排気量5.0L V型8気筒自然吸気エンジンを搭載し、おまけに駆動方式は後輪駆動[FR]となるため、後輪へとダイレクトにパワーとトルクの負担が掛かることを考えると、「この車って結構なじゃじゃ馬になるのでは?」と思ったりもしましたが、いざ走らせてみると「とてもしっとりで足もとのバタつきはほぼ無し」。

基本的にはECOモード中心で走らせていたので、ワインディングを走らせたり、未だそこまで刺激的な走りはできていないものの、アクセルを軽く踏み込んでいった瞬間のシームレスな加速は、IS300の直4ターボのようにトルクで引っ張られるかのような感覚は無く、アメ車のように排気量で走らせている印象で、しかし雑味が無くなって上品な仕上がりに。

この後にも同じことを繰り返し言ってしまいそうなので先にここでお伝えしますが、走りや乗り心地、ステアリングフィール全てにおいて雑味が無く、それでいてジェントルな走りを提供してくれるため、見た目のスポーティさや大排気量エンジンとのギャップがあまりにも大きいことから、個人的には和製アストンマーティンと表現したいところ。

過去にアストンマーティンDB11やヴァンテージ(Astonmartin Vantage)に試乗させていただいたときの「大排気量V12や見た目に対して、お上品で雑味の無い乗り味のギャップ」に驚かされたことを思い出しました。

面白みと過激さが感じにくいところに、F SPORT Performance本来の特徴が隠されている?

続いて乗り味についてですが、こちらは以前所有していたIS300同様に「スポーツカー寄りのラグジュアリーカー」。

タイヤもブリヂストン製ポテンザを履かせていますが、ポテンザ特有の走行時のコツコツ感はほとんど無く、特に直線を走行しているときはマンホールなどを通過しても大きな突き上げも小さいので、まるで「空飛ぶ絨毯に座っている」かのような感覚になりますし(アクセルを離したあとはあまりエンブレは強くなく、振動も感じずつに”スーッ”と巡航)、それだけ雑味が無くなってるんですね。

これは良くも悪くもレクサスらしい味付けの仕方だと考えていて、ちょっとネガティブな言い方をすれば「面白みのない普通のセダン」という捉え方もできるのですが、一方で大排気量スポーツセダン「IS F」を名乗ることなく、なぜ「IS500 F SPORT Performance」という名に留めたのかは、メインターゲットとしているアメリカでの使い勝手の良さもあり(ボディもコンパクトで取り回しも楽)、日本国内では中高年をターゲットにしているからこそ、敢えて洗練されたラグジュアリーさとスポーティさを両立したインテリジェンスなセダンを目指したのかもしれません。

現時点では、まだ街乗り程度でしか走らせていないため、これ以上深く掘り下げることは難しいものの、今後中~長距離移動でも活用していく予定ですので、そのときの雑感もまとめていきたいと思います。

2ページ目:かなり珍しい?レクサスIS500 F SPORT Performanceとホンダ新型シビックタイプR(FL5)のツーショットコラボ