フルモデルチェンジ版・日産の新型セレナe-POWERルキシオン(C28)のミニバンとしての評価は?走りや先進機能は良いが、実用性はミニバン御三家で一番低くバランスも悪い?
3台のミドルサイズミニバンを実際に所有してきたからこそ、新型セレナ(C28)は課題が多い気がする
2023年4月に私に納車されて6か月が経過した、日産のフルモデルチェンジ版・新型セレナe-POWERルキシオン(Nissan New Serena e-POWER LUXION, C28)[2WD]。
当ブログでは、本モデルに加えてトヨタ新型ヴォクシー(Toyota New Voxy, 90系)ハイブリッドS-Z・3列7人乗り[2WD]と、ホンダ新型ステップワゴンe:HEVスパーダ・プレミアムライン(Honda New STEPWGN e:HEV SPADA PREMIUM LINE)[2WD]も同時所有していた関係で、3台同時比較インプレッションなどを実施してきました。
今回は、これら3台のミニバンを同時所有してきたオーナー目線にて、新型セレナe-POWER LUXION(C28)の「ミニバンとしての評価内容」を公開していきたいと思います。
「家族を乗せるミニバン」としての評価は?
まずは、セレナ(C28)で一番重要視している「家族を乗せるミニバン」としての評価をしていくと、これはミニバン御三家のなかでは一番低いものと考えています。
決して日産並びにセレナを乏したものではなく、純粋にミニバン御三家を3台所有&普段使いしてみての評価になるわけですが、やはり2列目と3列目の使い勝手が一番の課題だと感じました。
3列7人乗りのルキシオンの場合、2列目キャプテンシートは前後左右のスライドとリクライニングは可能なのですが、ヴォクシー(ノア)やステップワゴンのようにスーパーロングスライドシートを採用していないために、2列目の足元のスペースが大きく確保されないんですね。
オットマンが非搭載で、ディーラーオプションで装着できても、シート一体型じゃないのも課題
おまけにセレナは、ミニバンとしては最後発ながらも、車両本体価格480万円を超えるルキシオンにオットマンが装備されておらず、その場合は純正ディーラーオプションの外付けオットマンを装着する必要があります。
ただ、この外付けオットマンも決してスマートな装備ではなく、上の画像のように足もとのスペースをとるだけでなく、一度置いてしまうと「そのままの状態で前後スライドが難しい」ため、3列目を活用するようなシーンになったりすると邪魔で仕方ないんですね。
3列目を跳ね上げすると、2列目はリクライニングが制限される
あとは3列目シートの跳ね上げ格納と、シートアレンジ力の低さも目立つ印象で、3列目のシート座面がかなり分厚い関係で、跳ね上げでラゲッジスペースは拡大されるものの、その代償として2列目シートが干渉して、ほとんどリクライニングできないという問題もあります。
この点は、シート座面を薄くして2列目リクライニングを可能としたノア/ヴォクシーや、3列目を床下格納して優雅にリクライニングやスライドを可能とするステップワゴンの方が使い勝手は良く、改めてセレナのミニバンとしての出来はかなり低いものと考えています。
あとは、全幅が1,715mmとミニバン御三家で一番幅狭なのも影響してなのか、3列目の3人乗りスペースは怖ろしいほどに狭く、大人3人乗ることはほぼほぼ不可能。
子供3人乗せてようやく乗れるレベルなので、例えるなら、3列目は2ドアスポーツクーペの2列目エマージェンシーシートのような感覚になるかもしれません。