N-BOXやフィット、ステップワゴン等…デンソー製燃料ポンプの不具合で約114万台のリコールを届け出たホンダ。2024年9月時点で作業未完→新車の納期にも影響アリ
2023年12月に届け出されて9か月以上…実はまだリコール作業は全て完了していなかった
2023年12月、ホンダの主力モデルであるN-BOX/フィット/ステップワゴン/ヴェゼル/シビック/NSX/S660等の26車種・計1,138,257台(約114万台)を対象に届け出された燃料ポンプ絡みの大規模リコール。
不具合内容としては、デンソー製の低圧燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)において、成形条件が不適切なため、樹脂密度が低くなり、燃料により膨潤して変形することがあるというのも。
そのため、インペラがポンプカバーと接触して燃料ポンプが作動不良となり、最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがあるとしてリコールを届け出ていました。
このリコールについては、2024年6月にようやく部品供給の目途が付いたため、順次交換作業を行う流れとなっていますが、やはり台数が極端に多いこともあって、約3か月が経過しても全台数分のリコール作業は完了していないそうです。
リコール作業のウェイトが大きすぎるために、納車待ちの用品取付け作業も遅れている模様
今回のリコール作業について、私がいつもお世話になっているホンダディーラーからの情報によると、各店舗によって完了レベルは異なれど、2024年9月下旬時点で60%~70%程度が完了していますが、対象台数が極端に多いために整備工場の空き時間の調整が中々取れない状況にあるようです。
そして、こうしたリコールのウェイトが重いために、新車・新古車・中古車の納車も遅れているそうで、特にディーラーでの用品取付けや最終整備などの時間が中々とることができないとのこと。
直近の話題だと、新型フリード/フリード CROSSTARが既にディーラーに到着しているにもかかわらず、先程のリコールの数が多すぎる関係でディーラーオプションパーツが装着できないなどで納車が通常より数日~1週間以上遅れている方もいらっしゃるそうですし、販売店側も「お客様に大変ご迷惑をおかけしている。できる限り早く対応できるように調整を進めている」とのこと。
リコールに関しては、まだまだ厳しい状況が続いているホンダですが、基本的にはホンダ側が自社負担して回収・修理する流れになるため、こうしたウェイトの大きい作業が長引くことで、ホンダディーラーの整備士さんのモチベーション低下につながらないか、仮に残業している場合に手当などは出ているのかも気になるところ。
あとは先ほどの納期問題に関しても、整備士だけでなく営業スタッフにも顧客からクレームが来ることもあるでしょうから、しっかりとメーカー側も販売店とのコミュニケーションとフォローにも徹してほしい所です。