えぇ…ポールスターに採用されたロゴがシトロエンのロゴをパクったとしてフランスでの販売を禁止へ。なおフランスはシトロエンの主張を全面的にサポート

市販化がようやく決定したタイミングで販売禁止するところにも悪意が感じられる

中国・吉利(Geely)汽車の傘下でお馴染みロータスやボルボですが、過去にボルボのパフォーマンス部門だったスウェーデンの自動車メーカー・ポールスターのラインナップモデルが、フランスにて販売できないという問題に直面しています。

なぜフランスにて販売できないのかというと、どうやら同国の自動車メーカーであるシトロエンのブランドロゴと、ポールスターのロゴがあまりにも酷似しているとのことで、シトロエン側が「ポールスターは我々のロゴをパクった!」と訴訟を起こし、本来2020年末に発売予定だったポールスター2(Polestar 2)が完全に遅れているそうです。


本当に酷似しているのか両社のロゴを比較してみよう

実際に酷似していると騒がれているシトロエンとポールスターのエンブレムを比較してみましょう。

左側がシトロエンのロゴなのですが、画像の通りダブル・シェブロンと呼ばれるV字型の溝を持つ歯車(ヘリカルギア)に由来する独特のエンブレムを採用しています。

このエンブレムが採用された理由は、創設者であるアンドレ・シトロエン氏が最初に手掛けたのが自動車ではなくV字型の溝を持つ歯車だったことから、このブランドロゴが現在まで引き継がれています。

そして右側がポールスターのロゴになりますが、いわゆるダブル・シェブロンが向い合せるようなレイアウトになっていて、この「ダブル・シェブロンの形がパクリ」だとシトロエンは主張しています。

パリ裁判所がシトロエン側に立っているのもおかしいが…

しかも今回の訴訟問題について、パリ裁判所はシトロエン側の主張を全面的にサポートし、ポールスターに対して権利の侵害であるとして約1,833万円(150,000ユーロ)の損害賠償と、フランスにて6か月間のロゴの使用を禁止することを命じました。

これにより、ポールスターはフランスで新型車等を販売することができず、一切利益を得ることができないまま半年間を過ごすことになります。

元々ポールスターにとって欧州市場はかなり力を入れているところであり、フランス市場もその一つですからダメージはかなり大きいものと思われますが、ポールスターも「シトロエンのロゴをパクったつもりはない」と説明していますし、流石に納得はしていないでしょうね。

ロゴのトラブルはシトロエン×ポールスターだけではない

もちろん、ロゴに関するトラブルや訴訟問題はこれだけでなく、例えば中国メーカーBYDとBMW、JACモータースとメルセデスベンツ、マツダとルノーによる争いも過去にあったほど。

そしてブランドロゴ以外にも、車名という点でも過去にプジョーが「_0_」と真ん中に”ゼロ”を入れる名称を先に商標登録したにも関わらず、ポルシェが901というモデルを発表した際に、プジョーが「真ん中に0を入れるのはやめろ」と訴訟問題を起こしたことがありましたね。

これがポルシェではなくフェラーリで発生した場合、もしかしたらプジョーは裁判に負けて逆に真ん中の0を廃除した名称にしていたかもしれませんね。

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Reference:motor1.com