「約700万円の日産新型フェアレディZ」に違和感?あくまでもフル装備&240台限定Proto Specの価格帯であり、スタンダードグレードの価格帯では無いことに注意

くるまのニュースさんが取上げている「世間の新型フェアレディZの価格が高い/安い」の意見をチェック

ちなみにくるまのニュースさんにて取り上げている、「日産の新型フェアレディZが高い」という意見は以下の通りですが、全ての意見が必ずしも”前提としてProto Specの価格が高い”と記載されているわけではないところに注意。

「日本限定240台のみ」「メーカーオプション無しのフル装備」「安全装備充実で6速MTのV6スポーツカーに乗れる」ということを考慮すると、”約700万円は致し方ない”のかもしれません。

◇色々なところに手が入ってあるのはわかるが、限定車がこの価格だとカタログモデルの値段が心配。

◇もともとZは安価であることも売りであったはず。これでは買えない。

◇FRなのに「GT-R(R35)」の初期の値段(777万円)に近い。

◇「スカイライン 400R」(562万5400円)と同等の価格かと思っていたので、驚きとガッカリした気持ちがありました。購入を考えていたのですが、この値段では厳しいです。

特に3番目の「初期型GT-R R35の777万円に近い」というのは、先進装備や質感、走行パフォーマンス、パワートレインを15年前のモデルと比較するというのは現実的ではないのが正直なところで、2021年モデルもしくは2022年モデルのGT-R R35の価格帯が、新型フェアレディZと近いのであれば考えるべきところなのかもしれません。

もしかしたらベースグレードはV37スカイライン400Rよりも安価かもしれない?

あとは4番目の「V37スカイライン400Rと同等かと…」という内容に関しては、もしかしたらスタンダードグレードの価格帯を考慮していない上での比較・意見かもしれません。

新型フェアレディZは、ベースグレード/version S/version T/version ST/Proto Spec全てにおいて排気量3.0L V型6気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力405ps/最大トルク475Nmを発揮するため、仮にベースグレードの価格帯が530万円からということであれば、V37スカイライン400Rより安価になる可能性もありますし、十分検討の対象になるかもしれませんね(新型Z=高すぎると考えるのは時期尚早)。


一方で新型フェアレディZの価格帯は安いと考える意見は?

もう一つ興味深い内容として、くるまのニュースさんが取上げていた「新型フェアレディZは安い or 妥当」と判断した意見は以下の通り。

・ほかのスポーツカーと比較すると、これくらいの価格にはなってしまうのはやむを得ない(妥当)

・一応ポルシェ「ケイマン」と同等なので。しかしベースモデルは400万からにしてほしい。(妥当)

・フルオプションで豪華装備だし、限定車、パワーとコストのバランス的に妥当なので。(妥当)

・このスペックの欧州車であれば1桁多いクルマが多い。(安い)

・スポーツカー好きの若い人でもなんとか手が出る価格帯だと思う。(安い)

この中で気になるのが、4つ目の「このスペックの欧州車であれば1桁多いクルマが多い」という意見。

実は東京オートサロン2022では、新型フェアレディZのスペックに近しい特別仕様車が発表されていたのをご存じでしょうか。

そのモデルというのが、イギリスのスポーツカーメーカー・ロータス新型エミーラV6ファーストエディション(Lotus Emira V6 First Edition)。

パワートレインは、排気量3.5L V型6気筒スーパーチャージャーエンジンを搭載し、最高出力405psを発揮。

エンジンの搭載位置はリヤミドシップと新型Zとは異なるものの、それでも車両本体価格は1,353万円(10%税込み)からとなっています。

先程のProto Specと比較すると約2倍は異なりますが、トータルパフォーマンスや輸送費、関税などを考慮すると致し方ないところではありますが、エミーラの価格帯に関してはそこまで否定的な意見が出ず、「まぁこんなもんか」という意見が多かったのも興味深いところではないかと思います。

フェアレディZは前世代と比較されてしまう?

そう考えると、なぜ新型フェアレディZが”価格”という面で否定的な意見が多いのかは疑問に残るところですが、一つは先代以前との価格の違いもあると思いますし、世間の考えるとフェアレディZのイメージが、「もっと安価なスポーツカーだった」というイメージに留まっているのも一つの原因なのかもしれません。

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Reference:くるまのニュース