レクサス新型LX600が納車後1か月経過しての不満!「トヨタ新型ランクル300との差別化が内外装以外に薄い」「パドルシフトによる減速がトロい」「置くだけ充電はポンコツ」等

新型LX600は「手に入りづらいモデル」という点での満足度は高いが、実際に走らせてみると結構不満点は多い

2023年5月に私に納車されて1か月が経過した、フルモデルチェンジ版・レクサス新型LX600ベースグレード・3列7人乗り[4WD]。

今回は、このモデルが納車されてから不満に感じていることを中心にしつつ、直近での実燃費がどれぐらいなのか(高速道路や下道メインの場合などを)お伝えしていきたいと思います。

なお、不満に感じているポイントについては、あくまでも私の主観によるものが中心なので、他の方からすると「いや、そんなことないんですけど…」と思うポイントもあるかもしれません。

その点は予めご了承いただけますと幸いです。


LX600はブランド名だけ?兄弟車のトヨタ新型ランドクルーザー300との明確な差別化が薄い

まずレクサス新型LX600で真っ先に感じた不満要素が、兄弟車であるトヨタ新型ランドクルーザー300(Toyota New Land Cruiser 300)の明確な差別化が薄いということ。

内外装デザインや、内装の質感の高さやラグジュアリー感、走行状況によって車高の高さを調整できるAHC(アクティブハイトコントロール)の有無など、この点は上手くランクル300と差別化してきたなぁと高く評価しているものの、個人的に一番差別化してほしかったところはエンジンの静けさを中心とした静粛性・遮音性の高さ。

LX600の一番勿体ないところは、レクサスのフラッグシップSUVでありながら、おまけにラグジュアリークロスオーバーと謳っていながらも加速する際の”ブロロロロ…”としたV6ツインターボの野太いサウンドが車内に入り込んでくるということ。

LX600はオフロード志向?ラグジュアリー志向?方向性が中途半端

これがランクル300のようにオフロード志向にシフトしていて、まさに「陸の王者」と言わしめるための力強さと質実剛健さをアピールしたモデルであれば話は別なのですが、ラグジュアリー感を強く謳うLX600でランクル300と似たような煩さを提供してくるところは中途半端に思う所(新型GXに実際に乗ってみての差別化も気になる…)。

さすがに車両本体価格1,250万円~1,800万円に対して、4,000万円以上もするようなロールスロイス・カリナン(Rolls-Royce Cullinan)の静粛性と遮音レベルまで求めることは難しいとは思いますが、停車時からの立ち上がりや加速時のあのノイジーでオフロード感満載のサウンドは控え目にできなかったのだろうか…ダウンサイジングターボ化による弊害がここに大きく影響しているのではなかろうか…といったネガティブな要素が多いように感じました。

LX600ほどコンセプトや車名に対し、実際の走りのギャップが大きいクルマは珍しい

こうして実際に所有して普段乗りしていると、「レクサス新型LX600って結局ブランドだけで成り立ってる感じ?」と疑問に思ってしまうところも多いですし、レクサスというブランドだけを全面に押し出して、コンセプトや方向性に対する実際の走行フィーリングや完成度とのギャップを埋めるには、まだまだ改善の余地があるという風にも感じています。

パドルシフトによるシフトダウンと実際の減速のタイミングが余りにも違い過ぎる

これはLX600を所有しているオーナー様の多くが感じているのではないかと思いますが、走行時にパドルシフトによるシフトダウンを行った際、特にD3→D2、D2→D1にシフトダウンしたときの回転数を合わせてくれるようなレブマッチがあまりにも遅すぎて(1テンポどころか2~3テンポぐらい遅れている)、実際に減速するタイミングも遅すぎるんですね。

いわゆるパドル操作によるダイレクト感が全くと言ってイイほどに感じられないのが正直なところで、もちろんフルサイズSUVにスポーツカーのようなダイレクト感を求めること自体お門違いであることは重々承知していますが、「V6ツインターボと10速ATとの相性がここまで宜しくないとは…」というのが本音。

なので、ワインディングや赤信号前で減速するようなシーンだと、パドルによるシフトダウン→減速のタイミングが中々に取りづらいので、自然とフットブレーキを多用してしまうことも。

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