トヨタが国連社用車の新型ランドクルーザー(GDJ76)を世界初公開!SEMAショー2023にて、ジャガーEタイプに80スープラの2JZエンジンをぶち込んだ魔改造モデルが出展
(続き)やっぱりSEMAショーに出展される改造車両は狂ってる…
2023年11月1日~4日まで開催されるアメリカのカスマイズカーイベント・SEMAショー2023にて、エネオスモーターオイル(ENEOS Motor Oil)が、レトロスポーツカーのジャガーEタイプ(Jaguar E-Type)をベースにした改造モデルを世界初公開しました。
今回公開されたモデルは、エンジンが搭載されていなかった廃車寸前のジャガーEタイプに、トヨタ80スープラ(Toyota 80 Supra)の2JZエンジンをスワップした過激改造モデル。
しかも、ただ単純に80スープラのエンジンを搭載するだけでなく、最高出力750hpまで大幅にチューニングアップした”アメリカらしい”改造モデルに仕上げられています。
早速内外装デザインなどをチェックしていきましょう。
80スープラのエンジンだけでなく、BMW M3やシボレー・コルベットのパーツも流用
こちらが今回、エネオスモーターオイルより出展されたジャガーEタイプの魔改造モデル。
厳密にはエネオスモーターオイルが、プロのドリフトレーサーでDevSpeed MotorsportsのFaruk Kugay(ファルク・クガイ)氏に依頼したもの。
見た目はレトロでクラシカルなスポーツモデルのEタイプですが、中身はトヨタ80スープラの2JZエンジンをぶち込み、更にトランスミッションはBMW M3から移植し、フロントブレーキはシボレー・コルベット(Chevrolet Corvette)から移植しているため、見た目と中身はもはや全く別物となっています。
日本では中々実現しないであろうアメリカンな改造モデルですが、ただ好き勝手にカスタマイズしたわけではなく、ジャガーの過去モデルから多くのインスピレーションを得ているとのこと。
たとえば、足もとのホイールと大きく張り出したブリスターリアフェンダーは、1963年よりジャガーが生産した工場出荷時のライトウェイトレーサーからインスピレーションを得ているとのこと。
ちなみに足元のホイールは、オリジナルデザインのRotiform 17インチホイールを装着し、実際のライトウェイトレーサーよりも大きく設計されています。
なおホイールウェル(深底リムにおいて、タイヤの脱着を行うことを目的として作られているくぼみの部分)においては、カーボンファイバーで仕上げられているそうですが、これはジャガーが1960年代に使用していなかった技術。
そして、17インチホイールと大きく張り出したフェンダーを採用した背景には、上述にある通り、トヨタ80スープラの2JZ-GTE型となる直列6気筒エンジンから生み出される驚異的なパワーを考慮するため。
ちなみにファルク・クガイ氏は、2JZ-GTEエンジンに関して豊富な知識と経験を持っていて、その理由も、現在このエンジンが彼のフォーミュラ・ドリフト・ニッサンS14に搭載されているから。
そのため、彼はボルグワーナーEFR8474ターボチャージャーやバイブラント・パフォーマンスインタークーラー、リンクG4フューリーECUと組み合わせることにより、最高出力750hpまで大幅にチューンアップしているとのこと。
もちろん、これだけの狂暴なパワーを処理するためには、ただ単純にエンジンを載せ替えるだけでは不可能なため、BMW M3(E36型)のZF製5速マニュアルトランスミッション(MT)を搭載することに。
BMWのパーツはトランスミッションだけでなく、リアのサブフレームやサスペンション、ディファレンシャルは全て5シリーズ(E60)から流用されているとのこと。
一方でフロントブレーキに関しては、2003年式のシボレー・コルベットから移植していますが、どこまで強力なブレーキング性能を発揮できるかは不明。
内装もシンプルでいてスパルタン。
必要最小限のパーツを揃えることで軽量化を図っているそうですが、果たしてどれほどの性能を発揮できるのか、デモンストレーションなどがあれば見てみたいですね。
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Reference:motor1.com, CARSCOOPS