EVはこのまま数奇な運命をたどるのか…この1年間でテスラの中古車相場は「約29％」も下落！過剰なテスラの新車値下げラッシュがEVの中古相場を崩壊させている？

2024-03-12

(続き)2024年最新版となる中古車相場が下落したモデルやブランドランキング

引き続き、2024年最新版となる中古車相場が下落したモデルやブランドランキングを見ていきましょう。

前年比で最も中古車相場が下落したブランドはテスラ

続いて、前年比で最も中古車相場が下落したブランド(自動車メーカー)ランキングを見ていきましょう。

【前年比で最も中古車相場が下落したブランドランキング】

テスラ・・・値下がり幅－28.90％
アルファロメオ・・・値下がり幅－13.30％
マセラティ・・・値下がり幅－9.00％
リンカーン・・・値下がり幅－8.20％
ボルボ・・・値下がり幅－7.90％
ラム・・・値下がり幅－7.60％
起亜・・・値下がり幅－6.70％
ミニ・・・値下がり幅－6.30％
フォルクスワーゲン・・・値下がり幅－6.10％
アウディ・・・値下がり幅－5.90％
レクサス・・・値下がり幅－5.40％
マツダ・・・値下がり幅－5.40％
フォード・・・値下がり幅－5.20％
ランドローバー・・・値下がり幅－5.00％
ジープ・・・値下がり幅－4.90％
ダッジ・・・値下がり幅－4.90％
インフィニティ・・・値下がり幅－4.60％
ホンダ・・・値下がり幅－4.10％
スバル・・・値下がり幅－4.10％
アキュラ・・・値下がり幅－3.90％
ビュイック・・・値下がり幅－3.90％
トヨタ・・・値下がり幅－3.70％
ジャガー・・・値下がり幅－3.50％
ヒョンデ・・・値下がり幅－3.00％
メルセデスベンツ・・・値下がり幅－2.60％
ジェネシス・・・値下がり幅－2.20％
クライスラー・・・値下がり幅－2.00％
BMW・・・値下がり幅－2.00％
三菱・・・値下がり幅－1.40％
キャデラック・・・値下がり幅－1.30％
日産・・・値下がり幅－1.10％
ポルシェ・・・値下がり幅0.10％
GMC・・・値下がり幅0.20％
シボレー・・・値下がり幅0.40％

以上の通り、最も下落幅が大きかったブランドはテスラであることがわかりました。

テスラの場合は、中古車全体の平均価格が36,515ドル(日本円に換算して約538万円)と最も大きな打撃を受けたブランドで、これは昨年の2023年よりも－28.9%下落し、金額にすると14,808ドル(日本円に換算して約218万円)の下落となります。

これを大局的に見ると、何かとリセール率の低いことで有名なアルファロメオで2位の－13.30％の下落、3位のマセラティで－9.00％の下落、そして4位のリンカーンで－8.20％の下落ですから、どれだけテスラの下落幅が大きいかがわかるかと思います。

アナリスト「テスラの過剰な新車の値下げが、EVの中古車相場を崩壊させた」

なおiSeeCarsは、テスラがこれだけ下落幅を大きくしたのは、近年の積極的且つ過剰な新車販売価格の値下げが影響していると語り、中古車の価値だけでなく他の車両の価値も傷つけたと説明。

エグゼクティブアナリストのカール・ブラウアー氏によれば、「イーロン・マスク氏のテスラの新車の最初の値下げは、1年前にすでにEVの価値に影響を与えていたが、彼の度重なる値下げにより中古テスラの価格が下落し続け(新車価格よりも高く販売することは難しいため)、それがすべての電気自動車に波及し、中古EV全体の低迷を生み出した」と語っています。