トヨタ新型プリウスが納車されて16か月が経過!まさか半年間で3つの不具合・リコールに該当するとは…電装系の弱さはまだまだ改善の余地あり

フルモデルチェンジ直後の初期モノは不具合が出やすい?

2023年2月に私に納車されて1年4か月が経過した、トヨタのフルモデルチェンジ版・新型プリウス(Toyota New Prius, 60系)2.0L HEV Zグレード[2WD]。

本モデルの満足度は総じて高く、デザイン性や予防安全装備の精度など、「購入して本当に良かった」と思う一方で、60系としてフルモデルチェンジした直後の初期モノだからなのか、やたらと不具合及びリコールの対象になりやすく、2023年12月~2024年6月の約半年間で「3つ」ものリコールが届け出されています。

ちなみに私のプリウスは、これら3つのリコールに該当していて、そのすべてが電装系の不具合となっています。


私のプリウスに該当するリコールの中身をおさらい

おさらいにはなりますが、私のプリウスも該当している3つの不具合・リコール内容を見ていきましょう。

どれも電装系の不具合となり、特に後半2つは防水機能が弱いことが問題となり、機能を果たせなくなるといった問題のため、「そもそもの設計から問題だった」ということに。

開発期間の短さが影響しているのか、それとも設計担当者や責任者のチェック漏れだったのか、何れにしても事故につながるような問題に至らなかったことは不幸中の幸いではないかと思います。

リコール➀:緊急通報装置の音声通話機能に係る検査が不適切

まずは、2023年12月に国土交通省に届け出された1つ目のリコール。

対象モデルは、プリウスとMIRAIの2車種・計74,436台。

不具合内容としては、車両工場の完成検査において、緊急通報装置の音声通話機能に係る検査が不適切なため、道路運送車両の保安基準にかかる当該装置の適合性の検査が適切に行われていなかったというものです。

リコール②:電気式リアドアハンドルの不具合

続いては、2024年4月に国土交通省に届け出された2つ目のリコール。

対象モデルは、プリウスの1車種・計135,305台とこれまた大規模で、発売されてから今日に至るまで製造された全ての個体がリコールの対象となっています。

不具合内容としては、後席ドアハンドルの開スイッチの防水性能が不十分なため、洗車等で多量の水がかかるとスイッチ内部に浸入することがあるとのこと。

そのため、そのままの状態で使用を続けると、スイッチ内部の回路が短絡して作動し、最悪の場合、走行中に後席ドアが開くおそれがあるようです。

リコール③:パノラミックビューモニター[PVM]などの不具合

最後は、2024年6月に国土交通省に届け出された最も新しい3つ目のリコール。

対象モデルは、プリウスやノア/ヴォクシー、レクサスNX/RXといった25車種・計235,077台と、これまでとは比べ物にならないレベルの大規模リコール。

不具合内容としては、パノラミックビュー[PVM]またはバックガイドモニターにおいて、溶着設備の管理が不十分なため、カメラケース接合面の防水性が確保できず、雨水等が浸入することがあるとのこと。

そのため、回路が腐食して導通不良となりカメラ映像が映らず、車両周辺が確認できないおそれがあるそうです。

こうした不具合を見ると、トヨタは電装系の技術がまだまだ低いことがわかり、もしかすると今後も電装系で新たな不具合が生じる危険性もある?という見方も出てきますが、「市場からの情報」で明らかになるのではなく、「社内からの情報」で早期的に発見 → 改善につながることを期待したいところです。

2ページ目:新型プリウスの電装系トラブルの筆頭はバッテリー上がり?