日産の新型セレナ e-POWER LUXION(C28)で「27km/L以上」の燃費は可能?某YouTuberのレポートが物議…燃費有利な郊外型で検証してみた!納車後「通算13回目」の給油記録も
新型セレナ e-POWER(C28)の燃費は確かに優秀なのだが、本当に「27km/L」は実現できるのだろうか?
2023年4月に私に納車されて、もうすぐ17か月が経過しようとしている日産のフルモデルチェンジ版・新型セレナ e-POWERルキシオン(Nissan New Serena e-POWER LUXION, C28)[2WD]。
今回、当ブログに寄せられた”とあるメッセージ”を参考に、郊外メインで低燃費が期待できるルートにて「27km/L以上の燃費をたたき出せるのか?」を検証することに。
その”とあるメッセージ”というのが、「某YouTuberが下道(自動車専用道路込み?)で約20km走らせて、27.2km/Lの燃費をたたき出したので、本当にそのような燃費が実現できるのか?」というもの。
具体的な走行条件や走行場所、走行モード、乗員数、エアコンの有無などまでは不明なのですが、約1年2か月以上所有してきて、下道のみで27km/Lをたたき出したことが無いため、今回の検証(っというかチャレンジ?)は無謀な内容ともいえるかもしれません。
今回の燃費チャレンジは、郊外型をメインにしつつ周りの流れにあわせて走らせて行く
早速、私のセレナ e-POWER LUXION(C28)で郊外型の道を走らせて行きましょう。
今回私が走らせるルートは、比較的信号の数が少なく、片道25km程度で往復共にアップダウンの少ない平坦な道が多め。
ただ、片側1車線がほとんどで追越し禁止の黄色線がほとんどのため、前方車両が遅ければそこまでスムーズな移動はできないかもしれない…というルート(簡単にいえば田舎道)。
あとは、そもそも燃費「27.2km/L」に到達できるかどうか?ともなると、エアコン有りの状態ではまず実現できない可能性があるため、幸い小雨程度で外気温は28℃とそこまで高くないため「乗員1人」「エアコン無し」「走行モードSTANDARD」という条件で走らせていきたいと思います。
往路からいきなり前方車両の超低速走行の洗礼を受ける
早速往路からスタートしていきましょう。
スタートから約10km走らせたところで、信号がほとんど無い田舎道を走らせて行くわけですが、さっそく田舎道特有の洗礼を受けることに。
追い越し禁止のところで、前方には高齢ドライバーが運転?しているスズキ・アルト(Suzuki ALTO)が走っているわけですが、制限速度50km/hに対して30km/hほどで走っているため、後続には割と長めの渋滞が。
しかも、先頭車両を走るアルトは軽でとても小さいため、その後続にいる私のセレナ(C28)はミドルサイズミニバンなので、後方車から見れば「私が渋滞の原因を作っている」と思われているかも…
そういえばこの感じ、前にもレクサスLX600にて走らせていたときに同じようなことがあったな…と思いながらも、とりあえず音楽を聴きながら気持ちを落ち着かせて走らせて行くことに。
往路は約23.2km/Lと優秀な燃費だが、それでも27km/Lには程遠い
色々ありながらも、超低速走行のアルトが途中で左折したため、交通の流れを乱さないようにスムーズに走らせていくことに。
気が付くと途中の分岐点に到着したので、片道の燃費を調べてみると「23.2km/L」とかなり優秀。
これまでデータをまとめてきた上での経験則ではありますが、メーター上平均燃費に対しての満タン法による実燃費とは、約1.5km/L~2.0km/L程の乖離があるため、恐らく実燃費としては(悪く見積もって)21.2km/Lほどではないかと推測。
ただ、それでもミドルサイズミニバンで20km/L以上をたたき出すのは十分すぎる内容だと思いますが、エアコンOFFでこの燃費なら、エアコンONだと更に悪化していた可能性が高そうですね。
復路も、大型トラックによる超低速走行の洗礼を受ける
往路の検証が完了したところで、すぐに復路の燃費も検証することに。
ただ、復路では往路以上に更に遅い土砂を運ぶ大型トラックに引っ掛かってしまったため、再び後続にはそこそこの渋滞。
ただ、先ほどのアルトとは異なり、先頭が大型トラックなので「セレナ(C28)が渋滞の原因を作っている」とは思われていないでしょうから、そういった意味では気持ち的にも楽。
ちょっとした下り坂でもポンピングブレーキで減速するトラックに対し、こちらはDレンジ → Bレンジに切り替えて回生ブレーキを強めながらハイブリッドバッテリーをチャージすることに。
復路は約27.4km/L!往復で25.3km/L
大型トラックの流れに合わせて走らせたこともあり、終始低速走行で”ある意味で燃費に優れた”走り方ではありましたが、その場合の走り方での復路燃費が27.4km/L!
つまり、往復で約57kmほど走らせての平均燃費が25.3km/Lだったわけですが、それでも先程の通り「エアコン無し」「乗員数1人」という燃費特化型の条件になるため、この厳しい条件でようやく「27.4km/L」という燃費がたたき出せたということに。
ただその一方で、汗が止まらず体調にも良くないため、検証内容としては極めて非現実的であり、事故を引き起こす原因にもなりますから、ドライバーが快適になれる条件で走らせた方が一番だと思います。
走り方次第では「27km/L以上」の燃費はたたき出せるのだが…決しておススメできるやり方ではない
検証結果としては、「27km/L」以上の燃費をたたき出すことは可能ではあるものの、その場合の条件として…
・できるだけストップ&ゴーの少ない郊外型がメインであること
・エアコン無しの状態であること
・できるだけ車体重量を軽くするために乗員数を1人にすること
・無駄な加減速は避けつつ、下り坂では回生ブレーキを活かしてハイブリッドバッテリーチャージに徹すること
といった、ガッチガチに縛りつけた条件で自分自身を犠牲にしながら燃費を意識した走りじゃないと厳しいでしょうし、もしくは下り坂メインの郊外ルートじゃない限りは、この燃費を実現することは難しいかもしれませんね。
なお参考までに、私のセレナ(C28)の生涯燃費は「18.9km/L」と割かした優秀な方。
ただしこれは、2024年2月頃にバッテリー上がりの関係でインフォテイメント系のドライブコンピュータ情報が全て強制的にリセットされてしまったため、走行距離が約6,000kmという風になっています。
本来であれば、10,519km走らせた時点での生涯燃費を紹介したかったところですが、高速道路や一般道などを組合わせてこれだけの燃費性能であれば十分だと思いますし、一方で5ヶ月も経たずに6,000km近くも走らせているため、それだけ「たくさん走らせたい車」なのかもしれません。