レクサスは次世代EVで新デザイン言語を採用し「スピンドルグリルを導入したときの劇的な変化を遂げる」と自信。その前にやるべきことはたくさんあると思うが…

(続き)レクサスはデザイン言語を劇的に変化させる以前に、やるべきことがたくさんある気もするが…

引き続き、レクサスのデザイン言語について見ていきましょう。

レクサスは現在のスピンドルデザインについて若干迷走している感が否めない

先ほどのデザイン言語の続きにはなりますが、ようやく「レクサス=スピンドルグリル」のイメージが定着したなかで、「スピンドルグリル同様の劇的な変化を遂げるデザイン」が採用されるともなると、これまでのレクサスのイメージを大きく覆すことにもなるわけですし、そもそも定着していないスピンドルボディから更なる変化を遂げるのであれば、レクサスは「スピンドルボディは失敗だった」と認めているようなもの。

現在のレクサスは、「レクサスにとって最適なデザイン言語は何か?」を模索しているようにも見え、実は迷走しているのでは?と思ったりもしますが、個人的にはデザイン言語よりも内装の造り・デザイン・使い勝手を向上させることも重要なのでは?と思うのが正直なところ。

デザイン言語以前に、レクサスはもっとも”やらなければならないこと”があるのでは?

これは前回のブログでもお伝えした通りで、レクサスとトヨタとの内装の差別化がどんどん小さくなったことに繋がっているわけですが、LF-ZCやLF-ZLの量産モデルでは、デザイン言語だけでなく内装の造りやUI/UXにおいてもトヨタとの差別化が必須だと思いますし、レクサスブランド独自のフィロソフィを導入してくるのか?は注目したいところ。

少なからず、現代のレクサスとトヨタの造りを見るからに、レクサスを選択する理由や魅力は無く、トヨタと同等もしくは以下に成り下がっているのでは?というのが、実際にトヨタやレクサス車を複数台所有するオーナーの意見です。


レクサスのデザイン開発は「ちょっとやり過ぎじゃない?」というレベルまで追い込んでいる模様

話はレクサスのデザイン責任者であるハンフリーズ氏のインタビュー内容に戻りますが、レクサスのデザイン言語が大きく変化することについて「確かに大きな一歩だが、レクサスブランドの根本にあるのは、当初から当時のデファクトスタンダード(事実上の標準)とみなされていたものに挑戦すること」と説明。

加えて同氏は、「それで大丈夫だろうか?やりすぎだろうか?と考えることが重要だ。挑戦することが正しいことだ」と語っていることから、確かに現行ISで初めてスピンドルグリルが採用されたときも、”ちょっとやり過ぎじゃない?”、”デザイン的にくどくない?”といった見方もありましたが、それだけ過剰に思われるデザインにしない限り、今後の市場では生き残れないほどに個性を強くしなければならないのかもしれません。

ちなみに、レクサスが発表したLF-ZCコンセプトは、レクサスのデザインの新しい方向性をこれまでで最も劇的に表現したモデル。

海外カーメディアAuto Newsの報道によれば、スリムなバッテリーモジュールの使用によりベルトラインが低くなり、重心も下がり、ハンドリングとレスポンスが向上しているとのこと。

また他のモデルよりも、フロントに伸びた巨大なフロントウインドウが採用されるため、運転席からの視認性を向上させるだけでなく、空気力学にも重心が安定し、抗力係数はトヨタ・プリウス(Toyota Prius)よりも優秀な0.2未満にすることを目標としているそうです。

1ページ目:レクサスの馴染みあるスピンドルグリルが完全に廃止となる可能性も?

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Reference:CARSCOOPS