理由は一体なに?フォルクスワーゲンがアメリカにてラインナップしているマニュアルトランスミッション(MT)の販売を終了・廃止へ。今後この流れは加速する?

ATやピュアEVの需要が高まっていることを考えると、MTが廃止になるのは致し方ないのかも

様々な自動車メーカーが新型車をラインナップするなかで絶滅危惧種になりつつあるのがマニュアルトランスミッション(MT)。

日本の自動車メーカーでもマツダを除き、スズキ、トヨタ、ホンダ、スバル、日産では一部の車両のみラインナップされていますが、ドイツの自動車メーカーでお馴染みフォルクスワーゲンが、北米市場向けにて販売しているマニュアルトランスミッション搭載車の販売を終了することを明らかにしました。

ドイツのカーメディアAutoMotor und Sportのレポートによって明らかになった今回の報道ですが、多大なるコストが生じているディーゼルゲートの余波や、将来的に大型投資するであろうピュアEVモデルのラインナップ拡大のためにも、”不要”と判断できる要素をコスト削減の対象にしていくようです。


コスト削減の最も対象と言えるのがマニュアルトランスミッション(MT)に

ちなみにその”不要なコスト”と考えている要素の一つがマニュアルトランスミッションとのことで、2023年よりラインナップされるフォルクスワーゲン全ての内燃機関モデルを対象に、マニュアルトランスミッションは一切設定しない計画となっているそうです。

なお北米市場向けにてMTを搭載するモデルといえば、コンパクトクロスオーバーのティグアン(Tiguan)が有名ですが、これについては2023年よりATのみの設定となり、その後パサート、そしてワゴン系やセダン系も全てMTを販売終了するとのこと。

MT廃止に加え、EVモデルの普及も一気に拡大していく模様

フォルクスワーゲンは2035年以降、内燃機関やMTを搭載するモデルを一切販売せず、全てEVモデルのみ販売する計画とのことですが、北米市場や中国市場向けに関しては、少し時期を遅らせつつも内燃機関モデルを販売継続し、その後完全廃止する計画とのこと。

親会社であるフォルクスワーゲンがこのような動きを見せるともなれば、傘下にあたるシュコダやセアト、アウディにも大きな影響が出る恐れもありそうですね。

なお参考までに、2021年8月末日時点でドイツ国内において全ての自動車メーカーが販売する全5,838車種のうち、実はMTを搭載するモデルは僅か1,870台しか販売されていません。

中々に衝撃的な数字ではありますが、今後この数字は更に顕著になると考えられ、2022年以降のMTの総売り上げ台数は月1,000台未満になると言われています。

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Reference:AutoMotorundSport