【公道試乗篇】フルモデルチェンジ版・レクサス新型NX試乗してきた!先代とは異なりどっしりとした安定感と走行性能をもちながらも、ちょっと残念なところも

レクサス新型NX350h F SPORT(AWD)を試乗してみよう

エンジン始動!やはりハイブリッドなので非常に静か

早速レクサス新型NXに乗り込み、シートベルトを装着してからシート/ステアリング/サイドミラー位置を調整していきます(全て電動なので楽)。

強めにブレーキを踏みながらエンジンスタートスイッチを押すと、レクサスならではの落ち着きのあるスタートアップサウンドが流れます。

このとき、エンジンではなく電動モーターを起動しているため無音ですが、しばらくしてエンジンが始動しても、始動時の振動がシートに伝わることなく、且つ遮音性も非常に高いからなのか、エンジン音はかなり小さめ。

この点は、過去に試乗させていただいたトヨタ新型ハリアーハイブリッド/RAV4ハイブリッドや、以前所有していた先代NX300h F SPORTとは大きく異なるところで、些細な振動さえも伝わってこないというのは大きな進化だと思います。


新型NXはクリープ走行時から進化していた

それでは早速電子式センターシフトにて”D”レンジに入れて発進。

軽くアクセルを踏むと電動パーキングブレーキが解除され、滑らかなクリープ走行が始まりますが、クリープ走行の出だしでいきなり走り出すのではなく、スピードを抑制しながら徐々に走り出していくのは今までに無い経験で、この点ももしかすると新型NXより採用されたポイントなのかもしれません。

そのままレクサスディーラーから裏手の人気の無い公道に入るわけですが、やはりちょっとした段差であってもサスペンションがリニアに反応しているため、段差通過時の揺れはほとんど無く、平坦な道を通過しているかのような感覚で非常に安定的。

ハイブリッドの加速はちょっと特殊

その後大通りに出てアクセルを踏み込んで行きますが、加速の立ち上がりレスポンスは、ハイブリッドモデル特有のモーターのアシスト力強めで、ターボのようなガツンとした加速ではなく、どちらかというとワープするかのような感覚でしょうか。

ただサブコンパクトクロスオーバーとは思えぬほどに軽やかな加速を提供していて、フロント部分の重みはほとんど感じられず、かつワイド&ローを強調するTNGA-Kプラットフォームを採用したからなのか、先代NXに比べて重心位置も低く感じられ、車体の揺れもほとんど無かったように感じられます。

静粛性はあくまでもRXの方が上

今回はあくまでも走りメインでのインプレッションになりますが、実はこの日は雨が降っていて路面がスリップし易い状況ではあったものの、ちょっとしたRのかかったコーナーでも中央線まで膨らむような曲がり方をするわけではなく、寧ろ少しインを攻めるような旋回性と安定した走りを見せたくれたことには驚きで、更にコーナリング時の自身の姿勢が傾いたり、目線の位置が変わるといったことも全く無く、この点の重心位置の配慮、足回りのチューニングは中々に魅力的なところだったと思います。

ただ一つ気になったのが静粛性とロードノイズで、これはタイヤの性能によるもの?とも推測していますが、先代NXに比べて飛躍的な進化を遂げたのだろうか?と言われると非常に難しく、加えて上位モデルとなるRXと比べるとまだまだ課題は多そう(実はこの後にも現行RXに試乗しましたが、静粛性はRXの方が上でした)。

ブレーキのレスポンスは十分

ちなみにブレーキングについてですが、ブレーキの踏み込み量に対しての制動力は高く、最初の1割~2割ぐらいの時点でブレーキ力が強くなる印象。

先代NX後期に乗っていた頃は、1割~2割ぐらいブレーキを踏み込むと制動力は十分あったものの、今回はより俊敏性とドライバとの一体感を持たせた走りをイメージさせたかったのか、アクセルやステアリングレスポンス含めて非常に高く、咄嗟のブレーキにも瞬時に対応できていたのは素晴らしいところだと思います。

新型NXはシンプルに運転しやすい車だった

ただ、今回試乗させていただいたのはあくまでも大通りの国道になるため、基本的には周りの走りに合わせたインプレッションとなってしまいましたが、周りの流れに合わせていても、周りを見渡せるだけの余裕も十分ありますし、何よりも「運転しやすい」というのが一番の大きな収穫だと思います。

先進的な機能性や14インチナビのインパクトに圧倒されるものの、いざ運転すると何の抵抗も無く一体感を持たせて走ることができ、この点は実際に試乗してみて得られた重要なポイントではないかと考えています。

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