何と発進・後退・右左折は全てジョイスティックのみ!メルセデスベンツが1996年に発表したF200イマジネーションがサプライズ公開。車両本体価格は10億円超え?!

引き続き、メルセデスベンツF200イマジネーションコンセプトをチェックしていこう

ドア開閉はケーニグセグのラプタードア風

続いて、メルセデスベンツF200イマジネーション・コンセプトのユニークなポイントの一つがドア開閉。

何と横開き式でも、ランボルギーニの上にオープンするシザードアでも、マクラーレンなどのバタフライドア/ディヘドラルドアでもない、ケーニグセグのラプタードア(別名:ディヘドラル・シンクロ・ヘリックス・ドア)風。

いわゆるドアが外側にせり出し、更にドア後部が持ち上がって最終的にドア全体が地面と垂直状態になるという特殊な機構ですが、F200の場合だと垂直にはならず少し斜めの状態で停止する仕組みのようですね(おそらくケーニグセグの特許に触れる恐れがあるから?)。

マイバッハにも受け継がれる調光パノラマルーフ付き

こちらはリヤクォータービュー。

かなり伸びやかなクーペスタイルですが、具体的なボディサイズは不明ながらも、当時のフラッグシップモデルSクラスに近いサイズ感だったそうです。

そしてトップルーフに関しては、マイバッハにも受け継がれている電気透明なパノラマルーフガラスが採用されていて、スイッチ一つでガラスがスモークになったり透明になったりできる優れもの(新型ハリアーの調光パノラマルーフと同じ機能)。


インテリアは近未来的で先進的

そしてここから、F200イマジネーションの最大の特徴ともいえるインテリアを見ていきましょう。

巨大なガラスキャノピーに加え、フロントにはHonda eや現代のメルセデスベンツEQSなどで見られるハイパースクリーンを彷彿とさせる巨大なスクリーンダッシュボードが設けられていますね(サイドミラーやルームミラーも全てデジタルディスプレイタイプ)。

そして、ドライブバイワイヤコントロールを採用している関係で、100%内燃機関モデルながらもピュアEVにも見えて更に近未来的。

なおスクリーンダッシュボードには、電話やナビゲーションシステム、ラジオ、CD/DVDの情報も表示でき、助手席の乗員はワイヤレスヘッドフォンでメディアを聞くことも可能です。

ステアリングやアクセル・ブレーキペダルは存在せず、ジョイスティックの操作のみ

そしてこのモデルの最大の特徴が、こちらのジョイスティック。

実はこのモデル、アクセル・ブレーキペダルが存在せず、全てセンターシフトのジョスティックのようなモノで発進・後退・右左折操作を可能としています。

イメージ的には電動車いすに近いものと予想されますが、このモデルのメリットの一つには、運転席・助手席に関係なく運転操作が可能ということ。

もちろん、操作に慣れるのは相当な技術が必要になると思われますが、26年前にこういったユーモアのあるモデルがいち早く発表されていたのは驚き。

ちなみにこのモデル、以下のYouTube動画にもある通り、ロンドンコンクールにてサプライズ登場した後、ジョイスティックにて操作していますがかなり難しそう。

そして本モデルは1,000万ドル(日本円に換算して約13.3億円)にて販売されたそうですが、実際に売れたかどうかは不明です。

【$10M Joystick Driven Mercedes F200 Concept arrives in London!】

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Reference:CARSCOOPS