SNSにて話題になっていたフルモデルチェンジ版・トヨタ新型ノア/ヴォクシーの「塗装剥がれ」は本当にリコール扱い?実際にトヨタディーラーにも確認してみた

トヨタ新型ノア/ヴォクシーにて確認された「塗装剥がれ」はリコールの対象になるの?

そして今回の件で最も注目したいのは、「リコールの可能性もある?」といった投稿がSNSやYouTubeも見受けられましたが、そもそも今回の塗装剥がれは本当にリコールに該当するのか?ということ。

既に防錆剤を塗布しているため、錆びの原因は解消されていますし、走行上何か問題や不具合が生じる可能性は極めて少ないようにも感じられますが、こちらもトヨタディーラーに取材させて頂いたところ「メーカーからもリコールとして国土交通省に届け出されることは無い」との回答でした。

っというのも、自動車ニュース等で見かけるリコール/改善対策/サービスキャンペーンには、それぞれ重要度や不具合の深刻度で分類されていて、処置の重要度しても以下の通り「リコール>改善対策>サービスキャンペーン」となっています。

【リコール/改善対策/サービスキャンペーンの違い】

◇リコール
その不具合が原因で道路運送車両の保安基準に適合していない又は適合しなくなるおそれがある状態。放置しておいたら重大な事故に繋がる可能性があり(エンストや火災など)。

◇改善対策
道路運送車両の保安基準に規定はされていないが、不具合が発生した場合に安全の確保及び環境の保全上看過できない状態(排ガスや動作不良)。

◇サービスキャンペーン
上記には該当せず、その不具合が原因で品質上の問題など不快な思いをする可能性がある状態。放置しておいても、不快な思いはするが、重大な事故等の危険に繋がる事はない。従って、キャンペーンは放置しても特に問題はない。(車検も通り、壊れるような箇所ではない)

via:Suzuki

リコールはエンストや火災など、走行不能につながるレベルの不具合のため、今回の「塗装剥がれ」はリコールに該当しない

仮に今回の塗装剥がれが多数報告された場合、おそらく上の項目にて該当するのは「サービスキャンペーン」になると考えられ、この場合だと任意レベルになり、車検も通るので特に問題は無しと判断される可能性が高いかもしれないですね。

何か気になるポイントが出てくれば「リコールだ!」と騒ぐのではなく、「なぜこの部分だけ塗装剥がれが生じたのか」「塗装剥がれが生じたことでどういった問題が考えられるのか。それとも特に影響はない?」といったところまで考えるのも重要だと思う一方、更に高いレベルで一切塗装剥がれの無い品質を求めるとなると、その分工数も増えて価格帯に影響してくるかもしれませんね。

トヨタ新型ノア/ヴォクシー関連記事