トヨタ新型センチュリーSUVの凄すぎる組立品質②!「最終検査はたった1人で3時間半かけて全て行う」「塗装の光沢や平滑性の基準はレクサス以上に厳しい」等

(続き)トヨタ新型センチュリーSUVの厳格な検査内容をチェック

引き続き、トヨタ新型センチュリーSUVの厳格な検査内容を見ていきましょう。

一人で実施する検査項目は17項目!

検査項目としては、ボディパネル接合部の隙間や凹凸の有無、内外装の仕様、エンジンルームなど全17工程からなるそうで、これら全てを比嘉さん一人で検査するというのも、気が遠くなる作業ですし、月産30台しか製造できないというのも納得できるところ。

比嘉さん

塗装の光沢や平滑性に関しては、レクサスよりも厳しい基準が設けられています。

さらに、時間のかかる塗装検査は通常、サンプル車両に対してのみ行われますが、当社ではセンチュリーSUVごとに検査を行っています。

仕上げに問題があることが判明した場合、車は返却され、コーティングクリニックと呼ばれる修正プロセスが行われます。

塗装面等の検査が完了したら、続いては動的性能にて大きく影響してくる走行・回転・停止性能の検査。

比嘉さん

センチュリーSUVは、自動運転時にはPHEVの機能を活かしてEVモードで走行します。

内部は静かなので異音の確認も可能です。

また、都市部の運転状況をエミュレートして、その他の異常がないかどうかも調べます。

究極の静粛性が求められるセンチュリーSUVにぴったりの特殊加工です。


月産僅か30台のセンチュリーSUVは、テストコースでの走行検査は全数

続いての機能検査には、ホイールやヘッドランプの調整などの調整が含まれていて、こちらも厳格な基準に従って実行されます。

その後にテストコースに進み、街路を再現した状態での停止・発進の様子を検査する走行検査が行われるとのこと。

そして、ここから個人的に興味深いと感じたのが、テストコースでの走行検査が全数チェックであること。

比嘉さんによると、田原工場にて生産され、全数をテストコースで検査するモデルはセンチュリーSUVだけとのことで、全ての個体に完璧ともいえる品質を維持するため、これらすべての特別な検査手順が採用されているとのこと。

そしてテストコースを走行した車両は、再び検査工場へと戻され、そこでは通常の洗車に続き、塗装工程で使用する精製水による洗浄を経て最終検査に進むそうです。

ちなみに、ここで使用される水には不純物が含まれていないため、乾燥時に水滴が残らないそうで、水分を拭き取る際にボディを傷つけるリスクが無いとのこと。

こうした全ての検査は3時間半かけられるそうですが、見方を変えると「17個ものプロセスを一人の作業員」で3時間半で終らせることができるのも驚きですし、やはりこれまで培ってきた技術と経験があったからこそ実現できることなのだと思われます。

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Reference:ToyotaTimes