フェラーリが812スーパーファストの後継・新型12 Cilindri(チリンドリ)を世界初公開!6.5L V12 NA継続で830馬力…レッドラインは9,500rpm

(続き)フェラーリ新型12 Cilindriをチェックしていこう

引き続き、フェラーリ新型12 Cilindriについてチェックしていきましょ。

遂にV12モデルでも、インテリアにセンターディスプレイを搭載!

インテリアはこんな感じ。

今や伝統的なフェラーリのステアリングホイールに、多機能型スイッチが設けられているのも定番となりましたね。

そして今回のモデルでは、センターにインフォテインメントディスプレイが採用され、パッセンジャーディスプレイも完備。

それ以外の点においては、リアシートを除いて、センターシフトやメーターデザインなど、新型プロサング(New Purosangue)にて見られたものとそこまで大きな違いは無さそうです。

助手席側のグローブボックス付近には、しっかりと”12 Cilindri”のロゴも施されていますが、これまでのフォントとは大きく異なるようです。


足もとのタイヤホイールが1インチアップし、走行性能もアップ

続いて、最も気になるであろう12 Cilindriのパフォーマンス面をチェックしていきましょう。

12 Cilindriには、タイヤのグリップレベルをより迅速に推定するように設計されたサイド・スリップコントロール8を含む、フェラーリ最新の超高度なシャシー制御システムが搭載されています。

また、後輪タイヤを互いに反対方向に操縦できるクレバーな独立四輪操舵システムも採用。

ホイールのサイズは、20インチ → 21インチにインチアップされ、フロントがのタイヤサイズが275/35ZR 21インチ、リアのタイヤサイズが315/35ZR 21インチと、ちょっと珍しいサイズの前後異径タイプ。

タイヤ銘柄については、ミシュラン製パイロットスポーツS 5または、グッドイヤー製イーグルF1スーパースポーツタイヤを選択することが可能です。

続いて車体重量ですが、オイル類が完全に抜かれた乾燥重量は、クーペが3,459ポンド(1,569kg)で、スパイダーが3,571ポンド(1,620kg)とのことで、スパイダーは+51kg重くなります。

812コンペティツィオーネやデイトナSP3とは異なる、進化したV12エンジン

そしてパワートレインは、ハイブリッドシステムを一切採用しない排気量6.5L V型12気筒自然吸気エンジンを継続しながらも、エンジン型式は「F140HD」とのことで、812コンペティツィオーネの「F140HB」とデイトナSP3の「F140HC」をベースに発展させた新設計ユニット。

エンジンには、チタン製コンロッドと典型的な油圧リフターを廃止してローラーフィンガーフォロアを備えた剛性システムを備えるバルブトレインを採用。

このモデルのユニークなのは「吸気トルクシェーピング」と呼ばれるシステムが採用されたことで、電子機器を使用して3速と4速のトルク曲線を変更。

そして最高出力は830ps/9,250rpm、最大トルク678Nm/7,250rpmを発揮するとのことで、レッドラインは9,500rpmと高回転型。

エンジンと組み合わされるのは、リアに取り付けられた8速DCT(デュアルクラッチギアボックス)で、812のトランスミッションよりも30%速いシフトを提供。

812がオンロードモデルで「最もシフトチェンジの速い車の1つ」であることを考えると、12 Cilindriは更に速くなるわけですから、加速性能も間違いなく812の上を行くことになるでしょう。

ちなみに、21インチタイヤホイールを装着した場合のパフォーマンスとしては、ギア比が効果的に5.0%短縮され、加速の向上に貢献すると言われていますが、フェラーリによれば、0-100km/hの加速時間は僅か2.9秒、0-200km/hの加速は7.9秒未満になるとのこと。

一方でオープントップのスパイダーは、0-100km/hが2.95秒、0-200km/hが8.2秒と僅かに遅くなり、最高時速はいずれも311km/h以上になるそうです。

価格は日本円で約6,500万円から!

最後に、クーペモデルのデリバリーは2024年末よりスタート予定で、スパイダーは少し遅めの2025年春からスタート予定。

イタリアでの車両本体価格は395,000ユーロ(約6,500万円)からとなっています。

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Reference:motor1.com