誓約書の意味とは?フルモデルチェンジ版・ホンダ新型シビックタイプR(FL5)が早くも日本の競売に出品予定。なぜリスクを背負ってまで禁止行為に手を染めるのか?

入札スタート額は333万円(税抜き)から…予想落札価格は800万円~1,000万円?

そして気になるホンダ新型シビックタイプR(FL5)の入札スタート価格ですが、税抜きで333万円からとのことで、おそらく予想落札価格は800万円~1,000万円ほどになるのではないか?と予想。

あくまでも予想なので大きく外れることも考えられますが、限定モデルではなくカタログモデルであってもここまで高騰することが予想されるのも、昨今の国産スポーツカーブームや中古車市場の高騰などの影響もあると考えられますし、あとは部品供給不足や半導体の供給不足などの影響で、どの自動車メーカーも納期が遅れていることを考えると、ニッチなスポーツカーでも初期の希少性の高さからプレミア価値が付く可能性も考えられるかもしれません。

以前転売された新型フェアレディZ(RZ34)の例がわかりやすい

今回のオークション出品は、あくまでも一つの例に過ぎませんが、同時期に発売されている日産のビッグマイナーチェンジ版・新型フェアレディZ(Nissan New Fairlady Z, RZ34)も、「登録後半年間は転売・輸出」することを禁止するための誓約書にサインを求められたにも関わらず、新車価格よりも高額な969(税抜き)で落札されたことも記憶に新しいかと思います。

その後この個体は、大手中古車サイト・カーセンサーにて登場、新車販売価格よりも3倍近い1,850万円にて販売され大きな注目を集めました(2022年9月25日時点では「応談」に変更されている)。

もちろんこういった露骨な転売には批判も殺到しましたし、SNSでは「本当に欲しいと思っている人に届かないのが悲しい」「新型ランクル300やLX600と同じで、誓約書は何の効果も無い」といったコメントも多数。


なぜ禁止とわかっていて転売してしまうのか?

そして今回新たに出品予定の新型シビックタイプRも同様で、「なぜ誓約書の約束を破り、購入者本人や販売店にペナルティが科されるかもしれない大きなリスクを背負ってまで、僅かな利益を求めようとするのか?」というのは疑問。

確かに、新型シビックタイプRも何れはオークションに登場する可能性は考えられましたし、登場したらしたで「やっぱりな」と反応した方も少なくは無かったと思いますから、今回はあくまでも序章に過ぎず、今後も続々と出品されることが予想されます。

とはいえ、こんなにも危ない橋を渡ってまでスポーツカーで利益を得ることはホンダも望んでいないと思いますし(出品された本人は”転売”と認識していないのかもしれない)、「これまでの開発の苦労は何だったんだ」「500万円以下のハードコアスポーツカーを作り上げた意味は何だったのか」「何のために早いタイミングで顧客のために納車したのか」と思うエンジニアや営業スタッフも少なくないと思います。

既にこの出品車両に関してはメーカー側も把握しているとのことで、今後この車両の行方もどうなってしまうのか気になるところです。

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