【悲報】豪州政府のお粗末な失策により、日本の軽自動車(N-ONE/日産サクラ/スペーシア等)が輸入規制&登録停止→オーナーに納車できない最悪のトラブル発生

(続き)オーストラリア政府の失策により、輸入規制がかかった日本の軽自動車は5車種

ちなみに、今回のオーストラリア政府の失策により、認可書類が連邦政府によって停止されたモデルは、日産のピュアEV軽であるサクラを含む人気の軽自動車5車種。

元々これらの軽自動車の製造許可年数も大幅に短縮されたため、今後更にオーストラリアに輸入される軽自動車の種類も更に増えていくことが期待されていました。

これらの車両は、日本の法律や国連の世界的な規制には存在しますが、オーストラリアで導入された同様の法律には存在しない、最近の幅の狭い車両(今回でいえば軽自動車)に対する側面衝突安全規則の特例に基づいて、地方道路での使用が承認されていました。

なお普通車向けの規則においては、日産GT-RやレクサスIS/CT、その他さまざまな新車が約3年前に販売終了するなど、より取扱いが厳しくなっています。


「側面衝突安全基準を満たしている」と誤った認識を持っていただけでなく、政府はその後のアフターフォローも一切無し

なおオーストラリアの軽自動車輸入業者は、「連邦政府が認可書類を凍結する前に十分な通知をしなかった」と述べており、オーストラリアで軽自動車を所有し、道路使用登録ができない影響を受けた顧客への支援にほとんど役立っていないと説明。

一方で、オーストラリアの自動車規制を満たすよう輸入車を改造し認証する専門会社コンプチューン・エンジニアリングの取締役サイモン・フェル氏は、ドライブ誌に対して「連邦政府は、譲歩する意志は全くなかった。輸入規制による問題や登録停止の手続きなども全て我々に丸投げし、私たちがやる必要のない仕事が増えている。アフターフォローが全く無い」と訴え…

加えて同氏は「私たちが最も申し訳ないと感じるのは、日本から輸送された車両はそのまま放置されているため、規制に従えなかった車両を購入した消費者が、最も大きな影響を受けていることだ」と、消費者・国民に対してのサポートが全く無いことに腹を立てています。

オーストラリアでは、軽自動車含めて輸入する際には「モデルレポート」なるものが存在する

なおオーストラリアでは、車両を輸入するプロセスに「モデルレポート」が含まれていて、これは特定の製造元とモデル(特定の年式の範囲)についてオーストラリア政府に提出される文書であり、これに該当する車両が地元の道路で使用できるように認定されています。

モデルレポートは、連邦規制当局に提出され、承認されると販売され、他の輸入業者が車両を輸入する際に使用できるようになります。

オーストラリアに到着するすべての新しい車両は、オーストラリア設計規則で定められた基準を満たしていることを確認するために当局による検査を受ける必要はありません。

むしろ規制当局は、国内に輸入され販売される車両が現地の規則に準拠しているという法的文書に記載されている自動車メーカー(この場合はモデルレポートを通じた輸入業者)の言葉に頼っているのが現状です。

今後の政府の対応次第では、更に信頼を失う恐れも…?

連邦政府は、近年オーストラリアの道路で数百台の軽自動車を誤って承認したことを受けて、2024年4月中旬に輸入業者に対しモデルレポートの発行を一時停止する意向を通知し、同月後半から実行に移しました。

日本から車両が出荷されるまでには何カ月もかかるため、多くの顧客にとっては、代金を支払った車両がすでにオーストラリアへ輸送中であるにもかかわらず、モデルレポートが停止されていたことになります。

今後、オーストラリア政府はどのように対処していくのかは不明ですが、料金を支払った消費者に対しての対応含め、政府の技量が試される瞬間でもありそうです。

1ページ目:そもそもオーストラリア政府は、なぜ軽自動車の輸入規制・登録停止を行ったのか?

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