トヨタ新型ヴォクシー/ホンダ新型ステップワゴンe:HEV SPADA PREMIUM LINE/日産の新型セレナe-POWER LUXION(C28)の同時3台比較!更に上空からの3台も見ていこう

(続き)ミドルサイズミニバン御三家の3台同時比較インプレッション

引き続き、ホンダ新型ステップワゴンe:HEV SPADA PREMIUM LINE、トヨタ新型ヴォクシー・ハイブリッドS-Z、日産セレナe-POWER LUXION(C28)の3台同時比較インプレッションをチェックしていきましょう。

3列目シートの収納方法は?使い勝手が良いのは?

バックドア繋がりにはなりますが、ここから今度は各ミニバンの3列目の収納方法を改めて比較。

後日動画でも公開予定ですが、実際に3台のミニバンの3列目を収納してみると、床下収納を採用しているステップワゴンが最も楽でスムーズ(僅か3秒ほどで収納もしくは展開することが可能)。

開口部も変にくびれができているわけでもなく、下部の開口が広いので大きな荷物も収納が可能です(その代り床下に荷物を収納することができない)。

ただしこの床下収納の弱点としては、電動バックドアが50%以上オープンしている際に初めて有効的に活用できるため、(中々無いシチュエーションだとは思いますが…)車内から3列目シートを展開したい場合、先述のように有料駐車場や立体駐車場で後方に壁や車があると、とんでもなく操作し辛いというデメリットもあります。

何だかんだでトヨタ新型ヴォクシーの跳ね上げ式が一番使い勝手としては良いのかも

こちらはトヨタ・ヴォクシーのラゲッジ。

3列目は跳ね上げ式で、シートの固定方法はアタッチメント方式なので、まだそこまで複雑ではない印象。

シートの厚みも先代80系より薄くしているとのことで、内壁の幅を取ることもなく、2列目キャプテンシートもリクライニングする際に3列目に干渉することはありませんが、2列目をリクライニングで倒したときに、跳ね上げ3列目の圧迫感が感じられますし、何よりもギリギリの設計だからなのか内壁側の格納式アームレストがたまに干渉してしまうのが気になる所です。

3列目シートの展開については、先程の床下収納に比べても車内から意外と簡単に展開できたので、場所を選ばすシートアレンジができるのはヴォクシー。

ちなみにラゲッジ開口部については、油圧ダンパーの装着位置の関係で真ん中あたりがくびれのようなラインになっているものの、旅行用バッグやキャリーケースなどを収納する際は特に不便さは無いですし、床下に荷物を収納できるので、ある意味収容面積が最も大きく感じるかもしれません。

3列目跳ね上げで2列目キャプテンシートがリクライニングできないのは厳しい

そして最後は日産セレナ(C28)のラゲッジスペース。

3列目の収納方法は、ヴォクシーと同じ跳ね上げ式ですが、大きく異なるのはアタッチメント固定ではなくベルト+フックでの引っかけ固定ということ。

これは先代C27から受け継がれ、おまけに3列目座面がかなり分厚いため、2列目キャプテンシートはリクライニングできずに干渉してしまいます。

個人的には、ミニバン御三家で最後発モデルだっただけに、このあたりのシートアレンジ力はもうちょっと頑張って欲しかっというのが正直なところ。

2列目キャプテンシートをリクライニングする際には、3列目を跳ね上げせずにそのまま座れる状態に維持すれば良いのですが、そうすると今度はラゲッジスペースが狭くなり、荷物があまり乗らないというデメリットもあるので、この点は次回の一部改良やマイナーチェンジでの改善に期待したいところです。


2列目キャプテンシート3台同時比較

続いては、個人的にちょっとやってみたかった2列目キャプテンシートの3台同時比較。

後席スライドドアをフルオープンにしての景色はまさに圧巻ですが、今思うと2列目全てを最後方までスライドしておけば良かったと後悔。

ちなみに手前から、ホンダ・ステップワゴン/トヨタ・ヴォクシー/日産セレナ(C28)ですが、ステップワゴンは2列目オットマンが標準装備、ヴォクシーは快適利便パッケージ(High)のメーカーオプションで装備可能、セレナはディーラーオプションの外付けタイプとなります。

やはりこうして「メーカーオプションでの一体型」と「ディーラーオプションでの別体型」を見ると、オットマンは一体型でスマートに展開&収納できる方が便利だと考えていて、その理由も車内の乗り降り性が大きく異なるから。

どうしてもディーラーオプションで外付けになってしまうと、足もとのスペースがほとんどなく乗降りし辛いですし、オットマンを活用しない場合は場所にも困る→3列目シートやラゲッジに移動させるので手間がかかるので、改めて一体型の利便性の高さを実感しています。

決してセレナ(C28)を乏しているわけではなく、せっかくe-POWER LUXIONという高額な最上級グレードをラインナップしているのですから、ステップワゴンSPADA PREMIUM LINEやノア/ヴォクシーの快適利便パッケージ(High)付に対抗できるような装備内容にアップデートしても良いのでは?と思ったり。

その分金額も跳ね上がることは重々承知していますが、実際に外付けオットマン(2脚:39,600円税込)を購入・レビューした身からすると、見てくれも含めてスマートに感じるメーカーオプションもしくは標準装備の方が、セレナe-POWER LUXION(C28)としての商品力を高めてくれるのではないかと考えています。

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