モラルの低さが露呈?中国の電気自動車の安全性を謳う衝突試験動画に「誇張疑惑」。SUVと大型トラックが正面衝突する動画に批判殺到
(続き)中国メーカーLi Autoが、トラックメーカーのクレームに反論!
引き続き、中国の自動車メーカーであるLi Autoが公開した「衝突安全性を強く謳う動画」について見ていきましょう。
トラックメーカーのクレーム及び公式声明に対し、Li Autoは公式SNS・ウェイボーにて、「衝突試験は第三者の国有企業である中国自動車工程研究院(CAERI)によって実施された」と強く反論。
Li Autoは、「今回のクラッシュテストは、他のブランドの製品品質を評価することを意図したものではなく、テスト結果は他のブランドの製品の品質を示すものとして解釈されるべきではない」と明言。
同社は、「試験に使用されたトラックは中古車で購入され、”移動式防護壁”としてのみ機能した」と説明しており、「試験プロセスによって東風成龍ブランドが世論の論争に巻き込まれたのは意図的ではなかった」と述べています。
Li Autoも反論し、第三者機関であるCAERIも声明文を公開
続いてLi Autoは、「中国のトラック輸送業界におけるベンチマークブランドとして、東風成龍の品質と安全性は常にトラックドライバーから信頼されてきました。そのため、Li Autoと東風柳州汽車の間に直接的な競合関係はないことを明確にしておきます」と付け加えました。
少々泥沼化している今回の事案に対して、第三者の国有企業として名指しされた中国自動車工学研究院(CAERI)は別の声明にて、Li Autoの主張を認めており、今回の衝突試験は交通事故のシナリオを模擬した「非標準的な車両対車両衝突試験」であり、「他社ブランドの車両の安全性能評価は含まれていない」と付け加えました。
同研究所は更に、トラック選定の基準は「車両重量のみ」だったと説明していて、レッドからホワイトのボディカラーへの塗装変更、自動運転装置の搭載、目標重量8,000kgに達するための積載以外、性能面の改造は一切行われなかったと説明しています。
従ってLi Autoとしては、今回の衝突テストが「EVの実力を真に誇示するものだった」と主張していて、ライバルを欺くための綿密に仕組まれたパフォーマンスでもなければ、他社を蹴落とすような演出でもないことを強調。
競合他社からも「過剰演出」との批判の声も
一見すると、Li Autoと東風成龍の争いにも見えますが、一方で今回の動画が「極めて過剰な演出ではないか」「消費者を危険にさらすかのような悪質な宣伝だ」といった競合メーカーからの指摘も。
つまり、安全性を謳うにしても「やり過ぎ」は時として批判の対象となる恐れがあるわけですが、中国ではEVに対する安全性の意識が強まっているため、そのなかで大胆かつ極端な宣伝が行われているのも事実。
安全を強く謳ったつもりが、いつの間にか倫理観に欠ける内容になっていることも少なくないため、メーカーとしては上手く線引きしながらPRしていく必要がありそうです。
1ページ目:Li Autoのあまりにも過激な衝突安全性の動画が物議?一体どんな動画なのかチェック