【世界初】フルモデルチェンジ版・レクサス新型LX600 F SPORTをシャシダイに載せて評価→何と兄弟車のトヨタ新型ランドクルーザー300の方が実測値が上だった件【動画有】

2022-08-12

なぜカタログ公称値と実測値で大きく異なるのか?

それではどうして、レクサス新型LX600のエンジン出力/最大トルクが、カタログ値よりも低いのでしょうか?

その理由というのが、カタログ公称値はエンジン単体でのスペックを示すことがほとんどなので、そうなるとエンジン以外に装備されるトランスミッション等の細かいパーツ類も装着した場合に損失が生じるために、エンジンパワーが公称値よりも低くなるのは周知の事実。

ちなみに日本のJIS規格だと、エンジンに補機類を装着した状態を定義していて、これはエンジンにラジエーターと冷却水の循環に関する装置や排気管(エキゾーストシステム)、エアクリーナーなどを装着した状態ということになり、その先にあるトランスミッションやドライブシャフト、ホイール等は装着されていない状態を指します。

新型LX600 F SPORTには22インチ大口径ホイールが装着されているため、更に損失分が大きかったと考えられる

そう考えると、先述のトランスミッションやドライブシャフト、ホイールといった出力損失分を考慮した数値が、実際に走らせた時のエンジン出力になるため、必ずしも実際に走らせた時のエンジン出力が、カタログ値通りになるということはほぼほぼ考えにくいんですね(一部のモータージャーナリストが、”カタログ値に対してパワー不足に感じる”と発言しているのも、損失分のことを考慮していない可能性も?)。

従ってシャシダイでの評価において、カタログ値に対しての実測値が概ね10%低下するというのは平均的な数値とのことで、今回の新型LX600のピーク出力は従来通りではあるものの、ピークトルクが30%以上も損失しているのはちょっと意外。

っというのも、このLX600 F SPORTには22インチの大口径タイヤアルミホイールが装着されているため、それによって更に損失分が大きくなったのだと予想されます。


ガソリンモデルだと、トヨタ新型ランドクルーザー300の方が実測値は上

参考までに、2021年7月に実施されたトヨタ新型ランドクルーザー300・ガソリンでのシャシダイ評価では、同じV6ツインターボエンジンを搭載しながらも足もとのホイールは20インチを装着。

V6ツインターボエンジンのカタログ公称値が409hpに対し、1回目の実測値は370hp/394Nmを記録(公称値に対してピーク出力は約10%低下)。

ちなみに先ほどのレクサス新型LX600のピーク出力362hp/ピークトルク407Nmと比較すると、パワー面では新型ランクル300の方が実測値が上ということに(履かせているホイールサイズと重さの差も影響していると考えらえる)。

続いて2回目は、オクタン価を上げるためにVP Octaniumをタンクに補給したところ、実測値は377hp/405Nmと+7hp/+11Nm向上していますね(公称値に対してピーク出力は約8%低下)。

そしてこちらは、2022年1月に実施された新型ランドクルーザー300 GR-Sディーゼルのシャシダイ評価。

ディーゼルモデルだと、排気量3.3L V型6気筒ディーゼルターボエンジンを搭載し、カタログ公称値だと最高出力305hp/最大トルク700Nmを発揮します。

実際にシャシダイに載せての実測値は275hp/473Nmを記録しているのがわかります(公称値に対してピーク出力は約10%低下)。

 【EKanooRacing’s 2022 LEXUS LX 600 F Sport on the dyno】

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Reference:motor1.com