フルモデルチェンジ版・日産の新型エルグランド (E53)は絶対王者アルヴェルとどうやって立ち向かう?差別化や方向性…「実車を見た」と語るYouTuberも
(続き)日産の新型エルグランドについて懸念・気になるポイントは?
引き続き、日産の新型エルグランド (E53)が期待される一方で、懸念される・気になるポイントを見ていきましょう。
新型エルグランドのシートレイアウトはどうなる?
続いて気になるのはシートレイアウト。
現行E52型のエルグランドだと、3列8人乗り/3列7人乗り、そしてVIPグレードでは2列4人乗りがラインナップされていますが、新型E53型ではどのシートレイアウトがメインとなるのかが気になるところ。
競合モデルとなるアルファード/ヴェルファイアの場合、3列7人乗りがメインレイアウトとなり、アルファードにのみ3列8人乗りのエントリーグレードHEV Xが設定され、アルファード/ヴェルファイアには、3列6人乗り仕様のプラグインハイブリッド (PHEV)を搭載するExecutive Lounge、そしてアルファードには、2列4人乗りのSpacious Loungeがラインナップされています。
こうしてみると、アルファード/ヴェルファイアは「パワートレインの構成も含めて、顧客のニーズに合わせながら上手く考えられてるなぁ」と感心するばかりですが、新型エルグランドは中々読めないのが正直なところ。
特にパワートレインに関しては、EV化を推進していくにあたって、排気量1.5L 直列3気筒自然吸気エンジン+第三世代e-POWERのみのラインナップなのであれば、バッテリーの配置などを考えると3列7人乗りのみになる?とも考えられますし、現行セレナ (Serena, C28)との差別化を図っていく意味でも3列8人乗りは設定しない?といった割り切りモデルになることも考えられるかもしれません。
「新型エルグランドの実車を見た」とのYouTube動画も上がっているが
なお、自動車ジャーナリストを名乗る某自動車系YouTuberは、「既に新型エルグランドの実車を見て来た」といった釣り動画に近い内容を公開していますが、その動画の中身は極めて抽象的でイメージ性に欠けるものも多く、肝心のシートレイアウトや特長などは一切挙げられていないため「本当に実車を見たのか?」と疑いたくなるレベル。
いわゆる大手カーメディアが頻繁的に取り上げるような「大手権力を乱用する、アクセス集めのための飛ばし記事ならぬ飛ばし動画」だと推測しますが、ユーザー目線での評価やイメージを持たせる意味でも、もう少し踏み込んだ感想をまとめてほしかったところですし、メーカーからの指示で”ざっくりとした内容なら大丈夫”と言われたのであれば、「そんな中途半端な動画なのであれば、最初から上げるべきではなかったのでは?」とも思います。
アルファード/ヴェルファイアと差別化するような特長は?
そしてやっぱり一番気になるのは、新型エルグランド (E53)では競合アルヴェルと大きく差別化しているところ、最大の強みとなるような特長はあるのか?という点。
現時点ではまだまだ不明な部分も多いため、第三世代のシリーズハイブリッドe-POWERの燃費性能が、アルヴェルの2.5L HEVよりも優れているのかはわからないですし、体感的にも「パワーや航続可能距離も優れているのだろうか?」といった懸念もあるかと思います。
予防安全装備においても、いわゆるアダプティブクルーズコントロール[ACC]の走行精度はもちろんですが、トヨタのようなプロアクティブドライビングアシスト[PDA]や安心降車アシスト[SEA]など、細かい点での充実したサポート機能も新型エルグランドに搭載されるのか?といった疑問も出て来るかと思います。
アルヴェルは全方位において隙が無いほどに完璧
気が付けば、「アルヴェルよりも優れた機能」というよりも、「アルヴェルに対抗できる、もしくはアルヴェル相当の装備内容を持つのか?」といった見方がメインになってくるわけですが、それだけアルヴェルの商品力や装備内容と安全装備の充実度、走り、リセールバリューなど、全方位にわたって競合モデルを大きく突き放すような立ち位置にあるわけで…
新型エルグランドの良さを見つけようとすればするほど、アルヴェルの良さがより顕著に見えてくるわけですから、日産にとっても「生半可な気持ちで臨めるような相手ではない」ことは重々に分かっていると思うんですよね。
ちなみに、新型エルグランドのシート構造は、これまでの日産にて採用されてきたゼログラビティシートとは、大きく異なる新開発の技術が盛り込まれているとのことですが、その技術だけではインパクトに欠けると思いますし、他の技術にも期待したいところ。
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