ポルシェ911GT2 RSの時速268km事故の衝撃供述。「速度を出した感覚がない」は嘘か真か。高性能車が招く”速度麻痺”と、5年を経て争われる危険運転の境界線
(続き)ポルシェ911GT2 RSにて死亡事故を引き起こした彦田嘉之 被告の裁判について
引き続き、2020年8月に首都高速道路・湾岸線にて、ポルシェ911GT2 RSで死亡事故を起こした彦田嘉之 被告の裁判の続きを見ていきましょう。
時速260キロ以上で走らせたことは「5、6回ある」
なお彦田被告は、今回の事故以前から、911GT2 RSにて200km/h以上の速度で運転したことは「5、6回ある」と回答しており、おそらくは首都高にて頻繁的に常軌を逸した速度で走らせていたのでしょうね。
これは週刊文春でも報じていますが、「首都高を走行するときはいつも異常なスピードにて走行していた(スピード狂)」「他のスーパーカーだけでなく、一般車両に対してもあおり運転をしていた」と説明するほどなので、車を運転すると「性格が変わってしまう」ということなのかも。
どんなに優れた性能を持っていても、車は所詮「鉄の塊であり、走る凶器」
この他裁判では、「危険性をそれほど強く認識していなかったと思います」「慢心していたと思います」という回答も、当時運転していたときの「体感的な速度が100km/h程度」だったことからの率直な回答だとは思いますが、それでも速度メーターを確認しつつ、「いつ事故を起こしても不思議ではない」という感覚を持てなかったことは問題。
当然のことながら、どんなにハイスペックで軽量化されたスーパースポーツモデルといえど、その車両はあくまでも鉄の塊。
僅かな速度でも即死するほどの危険極まりない凶器であることは事実ですから、その意識が彦田 被告には足りなかったのだと思われます。
運転意識はもちろんだが、「車の性能」を把握いていれば、このような事故は起きなった可能性も?
そして、今回の事故による裁判でのやり取りを見るに、改めて彦田 被告は「車の性能を把握していなかった」ことは明確。
少し話は逸れますが、元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガー氏のように、「雨の日にフェラーリF40に乗りたくない。あの車はとてもクレイジーだ」とコメントしたことも有名で、その理由も同氏がF40の性能や能力を十分に把握しているからこそコメントできる内容だと思うんですね。
今回のように、日本の最大速度180km/hという速度を大幅に超えた268km/hの速度で走行・事故し、更に何の罪もない前方車両に追突 → 乗員を死亡させたことの罪は大きく、改めてその車の危険性を引き出すことができるのが人間であることも忘れはならないと思うんですね。
今回の事故で、世界に誇れるスーパーカー/スポーツカーに乗れたとしても、人は決して「スーパーマンにはなれない」ことを証明した瞬間でもあります。
1ページ目:今回の裁判で最も興味深いのは「時速268キロの速度を出した感覚が無い」という供述