メルセデスベンツ責任者が自社デザインを批判「ラグジュアリーなモデルほど巨大ディスプレイを搭載するのは間違い。アンビエントライトなんか下品でクラブハウスみたい」

(続き)メルセデスベンツが考える「巨大ディスプレイ」と「アンビエントライト」について

話は少しズレてしまいましたが、再びメルセデスベンツの考え方について見ていきましょう。

メルセデスベンツは、今回の巨大ディスプレイに留まらず「他の分野でも改善する必要がある」ことを認識していて、「巨大スクリーンを超えた贅沢さを創り出さなければならない。だから私は職人技/クラフトマンシップと洗練さを大切にしていきたい。車をより良くすることに非常に重点を置いている」と説明。

こうしたコメントを見てみると、以前アウディが認めた「内装の質感を落としている」ことがメルセデスベンツにも当てはまっていて、「実は巨大ディスプレイによって、内装の質感低下を誤魔化している」ことを、敢えてカミングアウトしたのかもしれません。

また同氏は、巨大ディスプレイに関しても以下のように解決すべき問題があることを認めている一方で、「改善が必要だからハイパースクリーンが廃止になる」というわけではないことも明らかにしています。

ソフトウェア面では、それほど良い状況ではありませんでした。

大きなスクリーンがあれば、素晴らしいコンテンツをそこに表示したいからです。

そのため、私たちはより具体的で、より面白いコンテンツの開発に取り組んでいます。


ディスプレイの面積が大きくなるほど清潔感が失われてしまう

あとは巨大ディスプレイの面積が大きくなればなるほど、新たに問題になってくるのは「ディスプレイをベタベタ触ってしまい、指紋が多く残る」ため、清潔感が失われ、結果的に高級感/ラグジュアリー感を大きく損ねる原因になっているということ。

この他、一般的に分厚いディスプレイベゼルは見栄えが良くないですし、特大のスクリーンに至っては、ほとんどの機能へのアクセスをインフォテインメント内に詰め込むため、物理的なスイッチが使えなくなります。

確かに、ダッシュボードを飾る高品質な物理スイッチが無くなることで「車内がシンプルに仕上がる」というメリットはありますが、メルセデスベンツ曰く、多くのユーザーがタッチスクリーンよりも物理スイッチを好んでいるといった情報もあるようで、この点は以前ユーロCAPが調査した内容に近いものを感じますね。

アンビエントライトも「実は良くない?」

なおゴードン・ワグナー氏によると、メルセデスベンツは巨大ディスプレイに依存しているあまり、車内の高級感を演出するためにアンビエントライトを過度に採用しているとのことですが、高級感どころかナイトクラブのような下品さが強調されてしまい、メルセデスベンツ本来の良さが失われ、まさに迷走状態に走っているのだとか。

この他ABCニュースは、ゴードン・ワグナー氏に対して「人工知能が自動車デザインに役立てられるか?」と質問したところ、彼は率直にこう答えたとのこと。

AIで得られる成果の99%は役に立たない。

しかし、AIは絶えず進化しており、10年後にはAIが重労働を担うようになると予測している。

10年後には、デザインの大部分がAIによって行われ、デザイナーは時代遅れになると思います。

私の後継者は機械で、私の給料よりずっと安上がりになるでしょう。

と、少々皮肉が入っているものの、何れ人の技術よりもAIの技術やデザインによってユーザー向けの車が作られる時代が当たり前のように来るのかもしれませんね。

1ページ目:巨大ディスプレイを搭載することが、高級感やラグジュアリーさを演出するわけではない?

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